密度の濃かった一週間

Apple I
途中から風邪をひき体調ぼろぼろ。
それでも朝6時までは原稿を書き、
2時間睡眠で取材をつづけた未踏プロジェクト海外支援ツアーもまもなく終わりを告げる。
私を含めメンバーの多くは今から6時間後の飛行機で日本へと帰る。
初日スタンフォードに集まったときと、今とを見比べると、みんな驚くほど表情が変わっているはずだ。
参加者がこの4日間で経験したことの量は半端ではなく、中にはこの間に急成長を遂げた人もいる。

私が6時まで書いていたのはascii.jpのライブレポートだが、
初日以降、私の体調悪化など諸々の事情が重なって遅れが生じ
現在、2日遅れでの掲載となっている。
とはいえ、毎回、日本にいる人にも役立つ知識をできるかぎり盛り込むように心がけたのでよければチェックしてみて欲しい。

本ブログ執筆中に公開済みの2日目の記事はこちらから読める:
「未踏ソフトウェア」海外進出支援事業(その2)
「失敗を恐れるな」──日本の若き才能、シリコンバレーでベンチャーを学ぶ



既にあまり体力が残っていないので、ブログの方はおもしろかったことだけいくつか書きます。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月15日 | Permalink

失敗に学べ

Stanford University
未踏海外遠征1日目が終わり、ascii.jpに最初のレポート記事をあげた(ほとんど徹夜だー泣)。

IT再生の「のろし」を上げよ!──シリコンバレーに切り込んだ八人の侍

レポートにある通り、1日目はスタンフォード大学にて、
古川享さん外村仁さん、そして日本語も流暢なスタンフォード大学工学部のリチャード・ダッシャー博士の講演を聞いた。

どの講演も本当に素晴らしかった。

みんな、バラバラのことをいっているようで、
実は共通している部分をいっている部分もかなり多い。

こちらの記事でも書いたが、同じことを異なる視点で聞き直すのは非常に重要なことだと思っている。
違う視点の意見を1つ聞くたびに、ボヤけたものの輪郭が少しずつ浮かび上がってくる。

今日の話の中で、1つ重要だったのが「失敗」をどう捉えるか。

外村氏が「失敗」をしてもやり直すチャンスがある、という話をしたが、
その後、ダッシャー氏がそれを補足するように、
「それは失敗を受け入れているのではなく、失敗を分析しているからだ」と語っていた。



投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月12日 | Permalink

未踏の天才達が米国市場にチャレンジ

sun rise in San Francisco
日本のITベンチャーは世界に通用するのか?
これまで日本では、さまざまな話題をつくりつづけてきた
IPA(情報処理推進機構)の「未踏ソフトウェア創造事業」が米国でその実力を試す。
(本ブログによく登場するTypeTrace、dividualの遠藤拓己さんも未踏の参加者だ)

昨年、マイクロソフト元会長の古川享さんが、
この未踏事業のPAに加わったことは、昨年のこちらの記事で紹介した:
未踏ソフト第1回オフ会に行ってきました!

日本から世界に通用するスター的ITベンチャーが登場して欲しいと思うのは、
古川さんや私だけでなく、日本中の多くの人の夢だろう。
実際、「パラダイス鎖国」の日本だが、パラダイス状態にならされて、国内市場だけをみていると携帯電話メーカー同様にいずれ頭打ちになる時が来る。

しかし、これまで日本発で、海外にいっても成功しているベンチャーはほとんどない。

そんな中、イチロー(というよりは野茂?)のように海外に切り込んで後続の人達のための道をあけてくれるとしたら、
やはり「天才」の称号を与えられた「未踏」の「スーパークリエイター」しかないだろう。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月11日 | Permalink

【図解】私の複雑な電話事情

6時間ほど前にサンフランシスコに到着した。
今回の訪米については次のブログ記事で詳しく書くつもりだが、その前にちょっと私の電話事情の話。

海外に行くとき、毎回、忘れ物をする私だが、今回は準備万端、
忘れたと思っていたグルーミングキットもラゲッジの方にちゃんと入っていた。

我ながら「優秀、優秀」と褒めていたのはよかったが、
実はいつも空港でやってくる大事な大事なことを忘れてきてしまった。
メインで使っているauの電話の転送設定をし忘れてきてしまったのだ。

私は海外にいる間は、auにかかってきた電話を
VodafoneソフトバンクのV702NKIIに転送している。
V702NKIIだと、転送先の電話番号が日本の電話番号なので転送しやすい。

ちなみに名刺にはオフィスの電話番号も印刷しているが、
取材や気分転換に外で仕事していることも多いので、このオフィスの電話は常にauに転送している。
つまり、私が海外にいる間に、誰かがオフィスの番号に電話をかけてくると、これがauに転送され、そこからさらにソフトバンク端末に転送されてかかってくるのだ。

なんか、文字で書いていると、自分でも訳がわからなくなってくるので、図でまとめてみよう。
こんな感じだ。

Denwa

この図を見てもらうとわかるように。
auの転送設定をし忘れたということは、日本のメインの携帯番号の電話と日本のオフィスの電話が、
同時に受けられなくなる、ということだ。





投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月10日 | Permalink

Welcome to the future (of wireless)!

2008030913190000.jpg
実はこのブログ記事は、成田エクスプレス(NEX)の中で書いている。
写真の方は、携帯で撮影しFlickrに投稿したものを、取り込んでいるだけだが、
記事の文章の方は、NEXの席で、
膝の上においたMacBook Airのキーボードを使ってタイプしている。

NEXがインターネット接続に対応したわけではない。
私がこの電車にインターネットを持ち込んだのだ。

これまで何人もの人が夢見てきた、「いつでも、どこでもインターネット」。
この未来が突然、やってきた。
E-MOBILEの回線とWindows Mobile、そしてdrikinのおかげだ。
彼がこちらの記事で紹介している「WMWifiRouter」を、私のEM-ONEでセットアップしてくれた。

driftdiary12:世界はどんどん変っていく:続EM・ONEでどこでもフリースポット化

それ以来、本当に世界が変わった。
何せ、いつでも、どこでもそれなり高速にインターネットにつながるのだ。
MacBook Airを取り出しても、iPhoneを取り出してもつながる。

ハードや付属アプリケーションは、あまり褒められないEM-ONEだが、
それも関係ない、一度、このWMWifiRouterを起動したら、後は本体をキーロックして、
USB出力付きeneloopリチウムイオンバッテリーとUSB充電ケーブルでつないで、あとは鞄の中に入れっぱなし。家に帰るまで取り出すことはない。

(追記.「ハード」というよりは「OS」といった方がいいのかな。ただし、液晶はそれなりにきれいだけれど、うろこっぽい模様で出てくるし、入ったのか入っていないのかわからない電源スイッチやあまり使うことのない2方向スライドなど、やっぱりハードもいまひとつなところが多いよなぁ。)

これでMacでも、Windowsでも、iPhoneでも、iPod touchでも、自分の半径数m以内にいるものすべてがインターネットにつながる。

なんという時代だろう!


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月09日 | Permalink