理想からの発想 vs 問題点からの発想

英語版blog、"nobilog returns"に書いたので、こちらにも。

nobilog returns: self-checkout cashier au japon

先日、ちょっと感動した大崎ゲートシティーのRELUCK。
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ここ、なんとお客さんが自己申告清算してEdyで支払える、という画期的なシステムを導入しているのだ。

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Edyをインストールしたおサイフケータイをカードリーダーに置いたら、
買ってきた商品のバーコードをを自分でスキャン。
合計金額を確認してOKボタンを押すと、清算完了。

あとは自分で商品を袋詰めにして(あるいは、もっとエコに持っている自分の鞄に入れて)
レシートを取って立ち去る。

この企画を、この日本で通した人達も、こういうサービスを受け入れている大崎ゲートシティーも
本当に先進的だしスゴいと思う。

これこそ我々が求めるべき「理想の未来」なんじゃないかと思う。



投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年10月01日 | Permalink

主戦場はEverywhere

一時はそこかしこに書かれていた「ユビキタス」という言葉が、最近なりを潜め気味だが、
それと入れ替わるようにして(社名に「ユビキタス」が付く会社が勢いを増し)、
本当のユビキタス時代がやってきた印象がある。

昨日、友人がサプライズの誕生日パーティーを主催してくれたが、
なんとその会場を発見した方法が、GPS情報を絡めたiPhone用Twitterクライアントの「Twinkle」
(なんと、お店のオーナーと主催者が職場も近ければ、住んでいる場所も近かったため、やたらとTwinkleで、よくお互いを見る関係になり、そこからメッセージを送って会場が決まった)。
ちなみに参加メンバーも主催者によってTwitterで集められた。

このノリだと、次回からは、パーティーの名目もTwitterで募集してみる、なんてことになりそうだ(笑)。

さて、最近、私の講演でよく言っている、iPhoneの登場による一番重要な変化は、
これまで数年間、Webニュースや雑誌、書店のITコーナーを騒がせ続けた「Web 2.0」の技術が、いつでも、どこでもポケットの中から取り出せるようになってしまったことだ。
 「便利、便利」と騒がれていた、Web 2.0系サービスの情報も、これまではパソコンの前に座って初めて得られるものだった。
 それが、冷蔵庫の中をみながらであるとか、ホームで電車を待ちながらでも、いつでも参照できるの時代になったのだ。

 新規Web 2.0系サービスの開発競争も一段落し、今、Web 2.0戦争は、新しいフェーズを迎えつつある。

 アップルのiPhone戦略については100%そうとはいえないかもしれないが、少なくともGoogleのAndroid端末については、端末が売れるかどうかよりも、これまでパソコンの前に座っている時しかサービスを利用してくれていなかったユーザーを、いかに長時間(24時間の生活時間のうち、いかに長く)サービスを利用し続けてもらうかの戦いにシフトし始めている。

 もちろん、このWeb 2.0戦争の第2フェーズではYahoo!も重要なプレイヤーだ。

 米国のYahoo!では、もう2年ほど前から「Yahoo! Go」という構想を発表し始めている。



実はこの波が、密かにYahoo! Japanにも広がり始めている。

明日(10/1)のCEATECにおける、ヤフー代表取締役社長の井上雅博氏の基調講演もそのあたりがテーマになりそうで、楽しみにしている。

Jerry Yang talking about Web 2.0 at Yahoo! Japan 10th Anniv event

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年09月30日 | Permalink

iPod nano(4G)は語る:話題の製品の語られざる新機能

「iPhoneを持っているからいいや」と、あえて、無視していたiPod nano(4G)を購入してしまった。
決め手となったのは、まだ、あまり日本の媒体では紹介されていない、この新機能:

iPod nano(4G): Spoken Menu

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なんと、新iPod nanoには、メニュー項目や曲名を音声合成で読み上げてくれる機能が用意されているのだ。

Apple Accessibility: Introducing Spoken Menus on iPod nano (4th generation)

このSpoken Menu機能をONにすると、クリックホイールを回す度に、選択中のメニューを読み上げてくれたり、曲名、アーティスト名を読み上げてくれる。

曲の再生が始まってすぐに、一瞬、音楽がフェードアウト気味になって、合成音声がまるでラジオのDJのように曲名を語ってくれる。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年09月30日 | Permalink

Yahoo! Japan、iPhone戦略の隠し球?

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マスコミの一時的な「iPhone、日本では失敗」報道も沈静化し、
今度は逆に一般的な報道よりは売れているんじゃないかというニュースも出始めている:

Apple Insider: Japanese iPhone 3G sales better than reported

でも、本当に大事なのは、新しいもの好きの人が飛びついた、最初の3ヶ月に何台売れたかではなく、
より厳しい目で製品を評価する、一般顧客がこれからどれくらいiPhoneを買うかだろう。

パソコンの便利さと楽しさを携帯電話という製品の殻に凝縮したiPhoneは、
OSのバージョンが2.1になって、そうした一般の人達の中でも、
ある程度、技術的な素養があって、自分でトラブルを解決できる人達には勧められるレベルに到達した、と思っている。

 それでも動作が不安定になることも多いし、「私は機械音痴」という人には、まだまだ難しいデバイスかもしれない。しかし、1つ確実なのは、この3ヶ月、携帯電話業界周辺でも、パソコン業界周辺でも、もっとも多くの楽しみを享受しているのはiPhoneユーザーだということ。
 ここ数ヶ月の講演活動などで会う人の中には、インターネットで聞きかじったiPhoneの問題点や不安点をあげつらう人も多いが、そうした人のほとんどは、実物のiPhoneをちゃんと触っていない人で、実際に使っている様子をデモして見せると「思っていたよりもぜんぜん凄い」と声をあげる人が多い。
 確かに問題がないとはいわないが、今のiPhoneは、それらの問題点すべてに目をつぶることができるほどの魅力を放ち始めている。
 ソフト開発者のビジネスチャンスとして考えても(世界展開している開発者に限るが)大きなポテンシャルを見せ始めている。

 ちなみに、この1〜2週間でApp Storeで売られているアプリケーションの品質が、一気にレベルアップした。最初の頃は、「とりあえず、iPhoneで動くようにしました」というものが多かったが、今では大手のゲームハウスとかがメジャータイトルを次々とiPhone用につくり直し始めている。そういう意味では、開発者にとって参入障壁が高くなった、という側面もあるのかもしれない。

 いきなり、最初から脱線してしまったが、ここで表題にもあるYahoo! Japanの話し。

 Yahoo! Japanは、ソフトバンクモバイルの関連会社ということもあり、iPhoneにも真剣だ。

 何よりも凄いのは、ソフトバンクのiPhone発売確定から数週間で、iPhoneに最適化したポータルサイトをつくってしまったこと。これが「ヤフー!」っぽい外観も含めて、実によくできている。
 ソフトバンクモバイルのショップでiPhoneを買った一部のユーザーのホーム画面には、そのアイコンが登録されているが、登録されていない人は、ぜひiPhoneのSafariに以下のアドレスを入力して、ホーム画面に登録するべきだろう:

http://ipn.yahoo.co.jp/

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投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年09月30日 | Permalink

Without Thoughtは明日(9月19日)まで

「九州は食べ物が最高!!!」を実感した熊本出張+翌週の福岡出張の後、さすがに疲れが出て、
2日ほど寝込んでしまった。ブログの更新はおろかTwitterの更新すらできておらず。
メールも2日がかりで返事を書き続けた物の、実はまだ未返答のメールが30〜40件あることにさきほど気がついたところ。

そんなお尻に火がついた状態の中だったけれど、Without Thought Vol.9が明日(19日ー金曜日)までということを知って、今日、慌てて見に行った。

公式ホームページ:WITHOUT THOUGHT Vol.9


Without thought vol.9

WITHOUT THOUGHTとは、深澤直人さんがDMN(ダイヤモンド・デザインマネジメント・ネットワーク)の協力の下、いろいろな企業のインハウスデザイナーらと組んで開催しているワークショップ。

 普段は企業で、商品デザインを行っているデザイナー達が、毎年、会社の活動に関係なく与えられたテーマについて、自由な発想でデザインしたプロトタイプを展示する、というもの。

 前回のテーマは、「拭く」で、展示されていたぞうきん型の携帯液晶クリーナーは、INFOBAR2用のクリーナーとしても発売された。

 個人的には、「朝食」の回が好きだったが、「flower vase(花瓶)」をテーマにした今回の展示もなかなか素晴らしい。

 1000円の図録は、後からでも変えるが、実際のプロトタイプの展示が見れるのは明日まで。
 ぜひ、デザイン好きの人だけに限らず、花好きの人も足を運んでみて欲しい。

 場所は西麻布交差点近くのギャラリー ル・ベインで、時間は19時まで。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年09月18日 | Permalink