あけましておめでとうございます(2008年)

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皆さん、あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

さて、ネズミ年のお正月、家で家族とゆっくり映画を楽しむのであれば、
「レミーのおいしいレストラン」が絶対にお勧めです。
本の執筆で忙しかったこともあり、劇場公開は逃してしまったのですが、
年末にDVDを買ってから、今日の夜までに既に3回観ています。
(新年もこれを観ながら迎えました)。

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子供と一緒に楽しめる映画ですが、
大人だけでも十分楽しめる素晴らしい作品です。

米国ではiPhoneの発売と同時に公開された映画で、
製作開始もiPhoneとほぼ同じくらい。
出来映えもiPhoneと同じくらいに細かなところまでこだわってつくられています。

特にスティーブ・ジョブズファンは必見!

「我々は海賊でありアーティスト」とか
「後ろばかり振り返っていては、新しいチャンスを見逃す」とか
まるでジョブズが言わせたんじゃないかと思えるセリフがたくさん出てきます。

映画を見た後に立てた今年の目標は「不言実行」。

ちょっとネタバレ(それほどでもないです)な理由は「続きを読む」の先で...
映画の中、
「評論というのは楽な家業、自分は一切リスクをおかすことなく、辛辣な批判をすれば、書いている方も読んでいる方も楽しませることができるといったセリフがでてきます。

これもジョブズ自身が、過去の苦い経験を踏まえていった言葉に思えてなりません。

マスメディアも、ひどい時期があって、
私が関わっていた媒体でも、いい製品を、いい製品だと思ったからといってそのまま記事にすると、
「客観的にするために、最後に悪いことも少し書いて」といったことを言われる時期がありました。

すべての媒体がそうだとは言いませんが、媒体も長く続ける間に、
楽をしようとして、

レビュー記事の作り方:
・製品の新機能紹介  ・・・カップ2杯
・製品の特徴的な画面 ・・・大さじ3杯
・製品のいいところ  ・・・小さじ1ふり
・製品の悪いところの批判・・・カップ半分
(辛口な味付けを好む人のために、スパイスを少々利かせて)

みたいなレシピができあがってしまっていたところがあった気がします。

それはそれでいいのかもしれませんが、
それを「我々は客観的なメディアです」といった顔でやってしまうのがよくないと思います。
例えば「この製品のいいところ」「この製品の悪いところ」のようにして表にして書き出してあれば、なんとなく無理矢理、あげているのかな、といった感じが伝わるけれど、それをベタな文で書いてしまうとわからない。
(実はレビュー記事って、もっと主観たっぷり+独創的+クリエイティブな方がいいんじゃないかと思っています)

客観的な報道なんてありえないし、客観的なレビューだってありえません。
間違いのない媒体なんてありえないし、間違いのない分析だってありえません。

伝える側も、読む側も、そのことをよく認識した上で、
コミュニケーションをすることが大事だと思っています。
インターネットやブログは、そういう意味で、
読む側のリテラシーを高めてくれた点はよかったと思いますが、
最近では、読む側の中にも、小さな評論家達を大勢生み出して、
それがトゲトゲした雰囲気を蔓延させている気もしています。

でも、本当は
人を批判をすることよりも、
自分で何かをつくりだすこと、
自分で情報を発信すること、
自分で「これはいい!」と思った人の追い風になり、
自分で「これは、ちょっとまずい!」と思った人の杖になってあげた方が、
後から、よっぽどすがすがしく、心地よい気分になれるものです。

私の中にも、小さな評論家が潜んでいて、
ついつい気に入らないものについて批判したくなる気持ちが芽生えてくることがありますが、
今年はそれに目をつぶり、
先入観に捉われない
自分の中の「小さなシェフ」を育てていければと思っています。

最後にあらためて、もう1度、
今年もよろしくお願いします。


林 信行

2008年元旦(残り時間7分)

P.S.年賀状はこれから書きます
 また、私の目黒区の住所をお持ちの方、メールにて連絡ください。昨年、世田谷区に引っ越しました。


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年01月01日 | Permalink