Google Mapも凄いけど、Panoramioも凄いことになっていた
しばらくは例の件もあって、英語ブログの対応に追われそうなので、ついでに日本語ブログも頻繁に更新。 ;-)
今日、Googleから2つの新発表があった。
1つ目は、Google MapのStreet Viewにユーザー投稿の風景写真が統合されたこと。
Google MapのStreet Viewで観光名所などを表示させると、そこで撮られた写真が右上に表示され、Street Viewの撮影とは別のアングル、別の季節、別の時間帯のきれいな写真を楽しむことができる。
パソコンの前を離れて、世界中のきれいな場所をどんどん巡りたくなるような素晴らしい機能だ(それだけに早く、外出先でも使えるAndroidやiPhoneにも対応して欲しい)。
表示される写真は、Google Mapの左側に表示されることでお馴染み、
風景写真を専門にして、人手で中身をチェックしている、Googleのもう1つの写真サービス「Panoramio」のもの。
2つ目は、Google Mapで、地図を表示させると、左側に表示される「このエリアを散策」機能。
Google Mapを見ながら、そのエリアに関するおもしろい情報を次々と発見できるようにするしくみだが、ここに新たに「スポット」という名前で、そのエリアの観光スポットが表示されるようになったほか、表示されているエリアの「マイマップ」をたくさん登録している「街の達人」が表示されるようになった。
ただ、目的地を確認するだけでなくて、おもしろい情報とのセレンディピティをもっと増やしていこうという機能だが、この機能、もともとは日本のGoogleエンジニア、南野朋之さんが発案したのだけれど、海外の他のグーグル社員にもウケがよく、そのまま広がっていったらしい。
これら2つの新発表も素晴らしく、さっそくハマっているけれど、
実は今日の発表会では、個人的にもっと気になったことが2つある。
1つめはコレ(今、外出先でカードリーダーを忘れたので、自分でデモしたものをムービー化したものだけれど...):
これPanoramioにいつの間にか追加されていた「周囲を見る(Look Around)」という機能なんだけれど、ちゃんと投稿された写真を画像認識してつなぎあわせてくれています。
[編集中に消えていた段落を後で気づいて追加→]それによって、QuickTime VRのオブジェクトをみるのに近い感覚で、いろいろな人が撮った風景の写真を、ブラウズできます。
この技術を最初に見たときに思い出したのが、2年前のFoo Camp 07のLightning TalkでMicrosoft Live LabのBlaise Agueraが披露して、衝撃を受けた「PhotoSynth」という技術(7分見る余裕がない人は02:43辺りから見始めるといいかもしれません。ちなみにこの最初の3分はこのPhotoSynthのベースになったSeadragonという技術を紹介していますが、このSeadragonはiPhoneでも動いています)。
「Web 2.0」といって多くの人々が思い浮かべるものの集大成というか、もっとも最先端の事例というか、そんな未来を予見させる技術だけれど、これがMacでは利用できないし、なかなか製品として形になってこないし、と思って、ちょっと残念に思っていたんだけれど、気がついたらGoogle Panoramioが同じような技術を搭載していてビックリ!というパターン。
さて、今日、感動したもう1つのビッグニュースはと言えば、南野さんに直接聞いて確認した個人的質問の答え。
最近、PicasaやYouTubeでも写真や動画が撮られた位置情報の入力が可能になっている。
GPS付きのカメラなどで撮った写真は自動的に位置が入るけれど、そうでない写真でも、中には場所に紐づけて記録しておきたいものがある。
例えば先日のセカイカメラのYouTube動画なんかもその1つで、あの日、あの代々木体育館で発表があったということを記録に止めておきたい。
で、ふだんはズボラな私だが、実はこういう時になると妙にA型の細かさが発揮されて、「代々木体育館は体育館でも、こちらがわの入場門から入ってちょうど真逆側の、この辺りかな?いや、この辺りは階段だから、もう少し左かな?」と地図を最大レベルにまで拡大して、できるだけ細かく場所を指定しようとしてしまう。
でも、そんなところにエネルギーを費やせば費やすほど、果たしてそこまで一生懸命やっても、Googleはそれをちゃんと認めてくれているのかが気になってしょうがなかった。
つまり、地図の拡大率が低い状態で、適当に「代々木体育館のあたり」とポーンとピンをドロップして、それでOKという人の位置情報と、私みたいに最大レベルまで拡大してからピンを置く人の位置情報では、場所に対するこだわり(というか執着)が違うんじゃないか。
Googleは、果たしてそこまで気にかけてくれているのか?
聞いてみたところ、ちゃんと見てくれているようです。
最初の頃のYouTubeはそうでもなかったらしいんですが、今はどのレベルまで拡大してからピンをドロップしたかもちゃんと記録してくれているそうです。
なんだか、すごく安心した。
そういえば、このブログですっかり書き忘れていましたが、今年のはじめに、またまたGoogle関係の本を出しました。このブログを読んでいるような方々には不要なGoogleのカルチャーやらサービスの入門書みたいな本で、最後に、勝手に「日本のグーグルにこうなって欲しい」みたいな思いを書きなぐっていただけに、ちょっとGoogleの人達にどう思われるか心配でしたが、今年始めの辻野新社長の日本のグーグルは日本らしさを追求して頑張っていく、という言葉に勇気づけられたので(それが、まさに私が本で書いた望みだったので)、ここでも紹介することにします。例によって、自分の本で得たアフィリエイトは後で、なんか、二十取りみたいで気持ち悪いし、かといってせっかくもらえないものをもらわないのももったいないので、Think the Earthとかで紹介されている募金に寄付する予定です(これも、いずれちゃんと会計報告しますね)。
P.S.そうそう、今日、Googleの説明会の最後で、今のGoogleのサービスでは、どの情報がパブリックになっていて、どれがなっていないのかわからない、ということをどなたかが問題提起されていました。これは確かにいいフィードバックだと思うので、Googleに、この場で提案したいのですが、Googleのすべての情報共有オプションがあるサービスの公開/非公開設定をまとめてできるページとか用意したらどうでしょう?そのページで、まだ使っていない他のサービスの機能紹介とかもすれば、利用度アップで一挙両得だし... どなたか20%ルールで検討してみてください。
今日、Googleから2つの新発表があった。
1つ目は、Google MapのStreet Viewにユーザー投稿の風景写真が統合されたこと。
Google MapのStreet Viewで観光名所などを表示させると、そこで撮られた写真が右上に表示され、Street Viewの撮影とは別のアングル、別の季節、別の時間帯のきれいな写真を楽しむことができる。
パソコンの前を離れて、世界中のきれいな場所をどんどん巡りたくなるような素晴らしい機能だ(それだけに早く、外出先でも使えるAndroidやiPhoneにも対応して欲しい)。
表示される写真は、Google Mapの左側に表示されることでお馴染み、
風景写真を専門にして、人手で中身をチェックしている、Googleのもう1つの写真サービス「Panoramio」のもの。
2つ目は、Google Mapで、地図を表示させると、左側に表示される「このエリアを散策」機能。
Google Mapを見ながら、そのエリアに関するおもしろい情報を次々と発見できるようにするしくみだが、ここに新たに「スポット」という名前で、そのエリアの観光スポットが表示されるようになったほか、表示されているエリアの「マイマップ」をたくさん登録している「街の達人」が表示されるようになった。
ただ、目的地を確認するだけでなくて、おもしろい情報とのセレンディピティをもっと増やしていこうという機能だが、この機能、もともとは日本のGoogleエンジニア、南野朋之さんが発案したのだけれど、海外の他のグーグル社員にもウケがよく、そのまま広がっていったらしい。
これら2つの新発表も素晴らしく、さっそくハマっているけれど、
実は今日の発表会では、個人的にもっと気になったことが2つある。
1つめはコレ(今、外出先でカードリーダーを忘れたので、自分でデモしたものをムービー化したものだけれど...):
これPanoramioにいつの間にか追加されていた「周囲を見る(Look Around)」という機能なんだけれど、ちゃんと投稿された写真を画像認識してつなぎあわせてくれています。
[編集中に消えていた段落を後で気づいて追加→]それによって、QuickTime VRのオブジェクトをみるのに近い感覚で、いろいろな人が撮った風景の写真を、ブラウズできます。
この技術を最初に見たときに思い出したのが、2年前のFoo Camp 07のLightning TalkでMicrosoft Live LabのBlaise Agueraが披露して、衝撃を受けた「PhotoSynth」という技術(7分見る余裕がない人は02:43辺りから見始めるといいかもしれません。ちなみにこの最初の3分はこのPhotoSynthのベースになったSeadragonという技術を紹介していますが、このSeadragonはiPhoneでも動いています)。
「Web 2.0」といって多くの人々が思い浮かべるものの集大成というか、もっとも最先端の事例というか、そんな未来を予見させる技術だけれど、これがMacでは利用できないし、なかなか製品として形になってこないし、と思って、ちょっと残念に思っていたんだけれど、気がついたらGoogle Panoramioが同じような技術を搭載していてビックリ!というパターン。
さて、今日、感動したもう1つのビッグニュースはと言えば、南野さんに直接聞いて確認した個人的質問の答え。
最近、PicasaやYouTubeでも写真や動画が撮られた位置情報の入力が可能になっている。
GPS付きのカメラなどで撮った写真は自動的に位置が入るけれど、そうでない写真でも、中には場所に紐づけて記録しておきたいものがある。
例えば先日のセカイカメラのYouTube動画なんかもその1つで、あの日、あの代々木体育館で発表があったということを記録に止めておきたい。
で、ふだんはズボラな私だが、実はこういう時になると妙にA型の細かさが発揮されて、「代々木体育館は体育館でも、こちらがわの入場門から入ってちょうど真逆側の、この辺りかな?いや、この辺りは階段だから、もう少し左かな?」と地図を最大レベルにまで拡大して、できるだけ細かく場所を指定しようとしてしまう。
でも、そんなところにエネルギーを費やせば費やすほど、果たしてそこまで一生懸命やっても、Googleはそれをちゃんと認めてくれているのかが気になってしょうがなかった。
つまり、地図の拡大率が低い状態で、適当に「代々木体育館のあたり」とポーンとピンをドロップして、それでOKという人の位置情報と、私みたいに最大レベルまで拡大してからピンを置く人の位置情報では、場所に対するこだわり(というか執着)が違うんじゃないか。
Googleは、果たしてそこまで気にかけてくれているのか?
聞いてみたところ、ちゃんと見てくれているようです。
最初の頃のYouTubeはそうでもなかったらしいんですが、今はどのレベルまで拡大してからピンをドロップしたかもちゃんと記録してくれているそうです。
なんだか、すごく安心した。
そういえば、このブログですっかり書き忘れていましたが、今年のはじめに、またまたGoogle関係の本を出しました。このブログを読んでいるような方々には不要なGoogleのカルチャーやらサービスの入門書みたいな本で、最後に、勝手に「日本のグーグルにこうなって欲しい」みたいな思いを書きなぐっていただけに、ちょっとGoogleの人達にどう思われるか心配でしたが、今年始めの辻野新社長の日本のグーグルは日本らしさを追求して頑張っていく、という言葉に勇気づけられたので(それが、まさに私が本で書いた望みだったので)、ここでも紹介することにします。例によって、自分の本で得たアフィリエイトは後で、なんか、二十取りみたいで気持ち悪いし、かといってせっかくもらえないものをもらわないのももったいないので、Think the Earthとかで紹介されている募金に寄付する予定です(これも、いずれちゃんと会計報告しますね)。
P.S.そうそう、今日、Googleの説明会の最後で、今のGoogleのサービスでは、どの情報がパブリックになっていて、どれがなっていないのかわからない、ということをどなたかが問題提起されていました。これは確かにいいフィードバックだと思うので、Googleに、この場で提案したいのですが、Googleのすべての情報共有オプションがあるサービスの公開/非公開設定をまとめてできるページとか用意したらどうでしょう?そのページで、まだ使っていない他のサービスの機能紹介とかもすれば、利用度アップで一挙両得だし... どなたか20%ルールで検討してみてください。
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