メールとコスト

この1週間、大量のメールを溜込んでしまった。

ずっと、移動やイベントが続き、1日でメールをチェックできるのは、朝起きたときに1回、日中2~3回、帰宅してから1回くらいで、とりあえず翌日の予定の返事を出すのが精一杯という日々。

 今、ようやく1週間分のメールの返事を書き終えた(と思う)。短時間で大量に処理したので、中には迷惑メールだと思って削除したところ、友人からのreplyがあったのを見て「大事なメール」だったと気づかされたものもある。
 もし、メールの返事がまだ届いていない方がいらしたら、お手数だが、もう1度、メールをして欲しい。

仕事を再開しなければならないが、頭痛と四十肩に悩まされ、なかなかエンジンがかからない。
仕事の前のウォーミングアップして前の記事を書いたが、
いざ、仕事に戻ると、中断したところまでの原稿を読み返すことができない(目の焦点をあわせつづけるのが疲れる)。
なので、メールに関する業務連絡をかねて、普段は1日1本以下のnobilog2だが、もう1本ブログ記事を書く。


 いろいろな場で語っているが、私にとっては既にメールは破綻したコミュニケーション手段だ。

 1日の受信数が少ない人は、今日の電子メールで十分機能することは知っている。'90年代は私もそうだった。だが、メインのメールアドレスは1996年頃に独自ドメインを取ってから使いつづけているもので、SPAMリストへの登録も多い。しかも、4文字のドメインの予想しやすいアドレスなので、宛先をランダム生成したと思われるメールも大量に送られてくる。
 最近では迷惑メールをすべて取り除いた後のメール数も相当の数に登る。

 メールの問題点は、重要なメールでも「さきほど頼んだ原稿の文字数は20文字x25行です」だけの1行メールでも、平等に画面上の1行を占有すること。そして、それによってメール1通を画面の外に追い出してしまっていること。
 それだけに、この多メール時代、マイクロソフト社がOutlookやEntourageで採用している3カラムビューは、1画面に多くのメール件名を表示できるという意味で画期的ではる。
 同じことをMacで実現するWideMailについては、こちらのブログをどうぞ:

DriftDiary 12:Leopard Tips: Mail.appを3カラムにしよう 

ただ、これも本質的な解決ではない。

hara museum, art cafe
本質的な解決は、メールの本数を減らすこと。
そのためには、メールに対するコスト意識を高めること、あるいはメールに代わるコミュニケーション手段を広めることの2つの方法があると思う。

ビジネス雑誌に生まれ変わった月刊アスキーは創刊号から読んでいるが、いくつか印象に残っている記事がある。
1つは、2号にまたがって行われた古川享さんと中島聡さんの対談記事で、これは大勢の人に読んで欲しい記事の1つ。

もう1つは「数字で見るIT」という連載(名前うろ覚え)の第1回目か2回目くらいの記事で、みんな会社にいると、どんどんccをつけて気軽にメールを回してしまうが、実はそれはものすごくコストがかかっているのだ、ということを、金額をはじき出して解説していた(今、手元に月刊asciiがないので、著者の方の名前は後でコメントでフォローしよう)。

メールに代わるアプリケーションは、

メール+Wiki+RSS+Skype的なものになるような気がする。

A:「来週のミーティングはいつにしましょう?」
B:「火曜日で」
A:「時間は?」
B:「午後1時かな」
A:「場所どうします?」
B:「じゃあ、会議室1で」
A:「了解です。そうしましょう。」
B :「楽しみにしています」

こんなチャットみたいなやりとりで、メール画面を8行潰す代わりに、最初のメールを送った時点で会話に参加している人の間のチャンネルが開かれて、あとはそこをWiki的に編集。すると、メーラーみたいなものにRSSで更新をしらせてくれる印が表示される、とか、そんな感じだろうか。

メールもここまで普及してしまっているし、置き換えることなんて不可能だと思っていた。

しかし、iPhoneだ、Androidだといろいろと新しいデバイスが出て、世の中の風景が大きく変わろうとしていると思う。これをうまく追い風にすれば、一気に置き換えることも可能なんじゃないかと思う。

本当はこれを自分でやりたいが、なかなかその余裕がない。

おまけに、既に何人かの友人に話したところ、実際に開発を始めちゃっているところもいるみたいで、ちょっと焦りを感じていて、それならいっそブログでオープンに提案しちゃえ、とこの記事を書いた次第。

それよりも、今、大事なのは、この後、仕事に戻れるかだが、今度は腰が痛み始めてきた。

ちょっとマッサージに行って、体をメンテナンスしてこよう。

Google Massage

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年02月22日 | Permalink