近況報告:08/03/08
明日から1週間アメリカに行く。
その直前、2度、何度か〆切を延ばしてもらって、
もうこれ以上はというギリギリのところで今朝、次の本の原稿を仕上げた。
今度の本は久々の共著で、共著者は1ヶ月近く前に原稿を仕上げている。
編集者の方、共著者の方、ご迷惑をおかけしました。
ブログに書きたいことは、日々、たくさんあるが、こうした状況でなかなか更新できずにいた。
とりあえず出発前に近況の報告をいくつか。
まずは今晩の話から:
- STYLEBOOK/BS Asahi
今日、3月8日の23:30からテレビのBS放送、BS Asahiの番組「STYLEBOOK」に出演予定だ。
GoodsPressやEsquireの編集者をしてきた渋谷康人さんが監修している番組。制作はイースト。
イーストは以前は青山の骨董通りにあったのだけれど、いつの間にか外苑前にものすごくかっこいいオフィスを構えていてビックリした。勢いのある会社は凄い!
- nobi-taro cast
米アップル社のWebページにもスクリーンショットが掲載されたPodcast番組の「nobi-taro cast」
遅れていた3月分のnobi-taro castも、無事収録が終了。今回は奥沢にある中国茶のお店、「迎茶」で、めちゃくちゃ怪しまれながら収録(ちなみに前回は青山の「AtoZ cafe」だが、実はこの「AtoZ cafe」が、後述のPenの編集者とちょっとしたつながりがあったりして驚いた)。次回の収録は桜の名所の近くにある黒豆茶のおいしいあのギャラリーだろうか?nobi-taro castは昨日から配信が始まっている。
- Apple Tips
Podcastといえばもう1つ。大塚商会のPodcast番組、「Apple Tips」にも来週から何回かにわたって登場する。佐藤豊彦さんとは何度かワインの会などでお会いしていたが、もしかしたら酔っていない佐藤さんと話をするのは今回が初めてかも?
- Pen
今月中頃発売の雑誌「Pen」でも記事を書かせてもらった。
最近、「茶の湯」とか「和紙」とか、「ロンドン」とか「モロッコ」と、気になるところをピンポイントでついてくる同誌で書かさせてもらえたのはなんとも栄誉なこと。
- アカデミーヒルズノート
六本木ライブラリーの公式ブログであるアカデミーヒルズノートに近々、登場予定だ。
先日、同ライブラリーのディレクター、小林麻美さんのインタビューを受けたが、あのライブラリーの裏に秘められた深い考えや構想、そして夢を伺っているうちにこちらの方が興奮してきた。
小林さんのライブラリーに込めた思いは、こちらのページや、こちらのPDFで読むことができる:
「ディレクターズ・メモ」
「アカデミーヒルズ六本木ライブラリーのアイデンティティー」
日本は素晴らしい国だとは思うけれど、その一方で、何かアクションを起こさないと、このままではマズいという危機感もある。そうした危機感が、これまでの本や雑誌やブログでの執筆のモチベーションにもなっていたのだけれど、これまで書いてきた本では「なるほど、そうかもしれないけれど、それじゃあ、どうやって変えて行ったらいいの?」というアクションへのつなぎの部分が弱かった。
実際、本を読んでもらうだけでは、なかなかそれをアクションにつなげてもらうのは難しい。
それにこうした「危機感」は、例えばビジネスプラクティスとか、会社の組織作りとか、モノヅクリのあり方とか、そういったポイント、ポイントの問題ではなく、実は日本の社会や風習、教育といったものにも根深く密接に結びついている。
こうした危機感に対処していくには、さまざまなバックグラウンドの人々の知見が必要だが、そうした人をバラバラに集めてきても、意味がない。
実は六本木ライブラリーに参加している人達は、独立心だったり、国際的な視点だったり、結構、共通の価値観を共有している部分があって、実は今は独立したメンバーでも、うまく横のつながりを築いて行ければ、大きな力だったり、モメンタムになったりするんじゃないか、と思った次第。
「クリエイティブ・クラスの世紀」のリチャード・フロリダが書いているように、世界はフラットではなく、デコボコであり、「場所」というものは、非常に重要な役割を持つ。
例え今でも世界的に影響力のあるイノベーションの多くはシリコンバレーから生まれてきているし、その中でも特に新しい文化とか世界観を発信しているのはオライリーメディアだったり、アップルだったり、グーグルだったりする(最近のグーグル社は、オライリーから、そうしたシリコンバレーの「文化の発信地」の立場を奪おうとしているのか、Open Socialの会合にしろ、その他のおもしろい新興技術の集まりにしても積極的にホスティングしている。一度、そういう場ができあがると、その引力に引き寄せられるように、どんどんいいものが集まってくる)。
私が東京で、そうした磁場を感じる場所は、他にもいくつかあるが、宣伝しない方が、同じ趣向の人が集まりやすい気がしていて(それにそもそも、あまり人気のない静かな場所の方が好きなので)、あまりブログには書かないようにしていた。
六本木ライブラリーについても同じだったが、最近は拙著のコーナーをつくっていただいたり、そのおかげで、著名な田中長徳さんのブログで本を紹介していただいたりもしているので、最近では、だんだん名前を出すようにしている。
これまでは、ただ打ち合わせの場や原稿執筆の場としてしか使っていなかったライブラリーだけれど、これからは何か大きなアクションを興すためのプラットフォームとして同ライブラリーをつかわせてもらえればと思う。
今読んでいる本:
いしたにさんのブログで知ったこの一冊:
美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ) | |
西田 宗千佳 おすすめ平均 任天堂の記述は少ない「久夛良木健」史なれど、その業績は「もう一つのソニー」と評価できると思います プレステの歴史がこの1冊に Amazonで詳しく見る by G-Tools |
まだ途中だが、久夛良木さんがジョブズ的といわれる部分も、ジョブズとどう違うかもよくわかった気がする。ゲーム業界に大きな革命をもたらしたプレイステーションの裏に、これだけの人間ドラマや工夫やイノベーションがあったのかと驚かされる。