変遷期のさなかのハイビジョンパネル選び2〜フルHD解像度編〜

変遷期のさなかのハイビジョンパネル選び1〜オンスクリーン文字のひどさに幻滅の巻〜で、三菱電機のREALにはちょっと幻滅して、購入候補からはずれてしまったことは話した。

かといって、今から買うなら720pではなく、できればフルHDが欲しい心境は変わらない。
数年のうちにはプラズマテレビも液晶もフルHD解像度が当たり前になってくるのは明らかだからだ––もちろん、これからもパネルの大型化はつづくだろうけれど、それよりはむしろフルHD化と低価格化に開発のベクトルが向くんじゃないかな。

でも、さらに1年辛抱して○ドバシのポイントを貯め続けるのもなんだか疲れてきた。ここで一気にドバっと使いたい。
そう考えながらテレビコーナーを回っていると、気になるのが日立の新37型プラズマテレビ、W37-P5000だ。

価格的にも所有ポイント圏内だ(ただし、あまりポイントが余らず、他のものが買えない)。
同機の解像度は「ほぼ」フルスペックHDの1024x1024画素(フルだと1920x1080)

もう1つソニーのKDE-P37HVXも気になる製品で、こちらも同じ解像度(たぶん、同じパネル)。
HDMI端子もついているし、XMB(クロスメディアバー)だし、リモコンも含めて、カタチ的にはこっちの方が好きな気もする。


しかし、メモリースティックのみの対応がひっかかっている。家でメモリースティックスロットを搭載しているのはVAIOとこの1年くらいクレードル上で充電されっぱなしのCLIE、そしてソニーのビデオカメラくらい。

もっとも、私がメモリースティック戦略を受け入れるシナリオがないわけではない。
そのシナリオとはメモリースティックDuoをCFカードに変換するアダプター、MSAC-MCF1を購入することだ。最近、デジタルカメラを使っていてマイクロドライブ(CFカード)の残り容量が少なくなってくると携帯電話からSDカードを取り出して、CFカードアダプターに刺して使っている。これと同様にデジタルカメラで普段は、上のアダプターに刺した256MBのソニー メモリースティックDUOを使っていればOKな気もし始めている。

でも、テレビ1つのために、ユーザーの側がなんだかそこまであわさなければならない(スタイルを強要される)のがちょっと悔しい。

本題に話を戻そう。
フルスペックHD時代前夜の1024×1024画素の話だ。

これは前のエントリーのコメントにある720pベースのHDV機器との関係も含めて気になるところ。
そもそも補間なしで表示できると言うことだけれど、その場合、水平1920-1024ドットと垂直1080-1024ドットがどこへいってしまうのかも気になる(画面からはみ出るだけ?)

進化の過程のテクノロジーでは、こうした中途半端な製品がよく登場する。
パソコン通信用のモデムなんかはその最たる例で、通信速度28.8KのV.34という規格がなかなか決まらなかったので、一部メーカーがV.32terboという独自規格を採用し始めた。その後、56KbpsのV.90も規格制定に時間がかかり、k56flexとX2という暫定技術が登場した。

そういえば登場したてのAir MacもIEEE 802.11bではなく、暫定規格だった。

もっとも、こうした通信規格であれば、後からファームウェアのアップデートで対応できることも多いが、解像度ばかりはパネルを変えないことにはどうにもしようがない。

ここはやっぱりフルスペックHDパネルがこのサイズ、この価格に下がるのを待つべき?


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2004年10月16日 | Permalink