能動的留守番電話

今日はこの記事に目が止まった:

ケータイWATCHより:
通話内容をメール添付してコストを削減する1X WIN向けサービス


実は私もこのサービスが前から欲しいと思っていた。私の頭には常にいずれ事業化したいいくつかのアイデアがある(結局、日々の仕事に追われるばかりで、1つとして実行に移せないのが悔しいのだけれど)。上のサービスもそんなアイデアの1つに近い。

もっとも、記事で紹介されている「こえめーる」はビジネス向けソリューションという位置づけで、個人利用は厳しいやや高額なサービスなので、私が本当に求めているものとはまた少し違うのだけれど...
「こえめーる」はボイスメールの直訳(半訳?)。相手の状況もわからないまま着メロを鳴らし続けるといった横暴な方法ではなく、相手が気が向いた時にだけ用件を拾えるメール的手法で、声のメッセージを伝えることができるのだ。

若い世代には「なんだ、そんなのテキストメールでいいじゃん」と言われそうだけれど、親指タイピングが速くできない世代にはうれしいサービスだ。

これまでにも(古い言葉で言う)蓄積型音声交換はあった。留守番電話だ。

でも、最近、留守電はすっかり用をなしていない。
かける側にとっては用事のある相手が不在か居留守中であることを確認するだけ。
かけられた側にとっては、伝言なしでいきなりプツっと切れる用件を聞いてフラストレーションを溜めるだけのメディアーーもちろん、ちゃんと用件を残してくれる人もいるけれど。

留守電センターに転送される(そしてその待ち時間が長い)携帯電話ではますますその傾向が強くなっている気がする。

私は今の留守電の使われ方に不満があって、一時期、留守電のメッセージの冒頭に「私は電話には出ません。伝言を残してくれた方にだけ、折り返し電話をさしあげます」といった内容にしていたこともあるけれど、あとから「なんかそれもなぁー」と考え直して、今は(他の人を見習って)味気ない標準の合成音メッセージ。

電話にも留守電にも不満がいっぱいの私には、このボイスメールは非常に期待の大きいサービスだ。
しかも、CDMA 1x WINの定額制と組み合わせたというのもうまい、まさに鬼に金棒だと思う。

これが通話に変わる新しいコミュニケーション手段として広まれば、双方向じゃないにせよ、定額音声コミュニケーションが普及することになる。これは携帯業界にとっては恐ろしい未来へとつながる...
いずれパケット型音声チャットソフト(=パケット定額制通話機能)でも登場しようものなら、通話料という項目は過去の遺物になりかねない。

そういう懸念もあるのか、「こえめーる」のサービスは企業向けのやや高価なサービスになっている。SOHO向けでも月額5万円程度となると、一般のコンシューマーがプライベートの携帯で使うわけにはいかない。
定額を売りにしながらも、サーバーへの負担に慎重な(だから、パソコン通信までは定額にしてくれない)auからの縛りもあるのだろうか?

でも、今すぐにはいかなくても、いずれこのようなソリューションが、コンシューマー用にも降りてくると思えてならない。その時こそ、携帯電話業界再編のおおきなうねりがやってきそうだ。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2004年09月17日 | Permalink

  • Re: 能動的留守番電話


    確かにメールを打つのが不得意な人は結構いますから良いかもしれませんね♪
    私は伝言が苦手なんで『この電話を転送します』のアナウンス途中で切っちゃう方ですが…。^^;

    電話は相手の現状が見えないだけに相手の事を考えると迷う時があります。
    電話をかけて良いものかどうか…メールはなぁ…しかし、伝えなきゃならないし…。そんな人のジレンマを解消してくれそうですね。^^

    投稿者名 よー

  • Re: 能動的留守番電話


    ムービー写メール(及び類似サービス)じゃダメなの?
    まぁ互換性がキャリアごとにないのが難点だが。


    投稿者名 Kiyotaka

  • Re: 能動的留守番電話


    同じvodafoneの写メールでも、2Gと3Gだと互換性問題あるしね...
    それにカメラに向かってメッセージ吹き込むのってなんか恥ずかしいので、電話しているフリしてメッセージを録音できるのがいいかも...

    投稿者名 nobi(林 信行)

  • Re: 能動的留守番電話


    互換性はともかく、メッセージの吹き込みは電話風でもいいのでは? 相手には髪の毛のアップし映らないけど。

    でも、逆に考えればカメラで必要な情報も撮りながらメッセージを送れるので、互換性がクリアーできれば結構便利かもよ。

    投稿者名 Kiyotaka