Keynoteにショックを受けるハーバードの学生達
人的リソースをかなり贅沢に使ったその内容の素晴らしさも去ることながら、学生達が一番ショックを受けていたのがアップル社のプレゼンテーションソフトの「Keynote」。
これまで見たこともないような、トランジション効果に、それまで寝ていた学生達も起き上がって「わ〜」と歓声があがり、拍手の嵐。
150人くらいの学生の中で、(「Knowledge Navigator」はともかく)「1984」のCMを知っている人が4〜5人しかいなかったのはジェネレーションの差だろうか、びっくりした。(私は大学はアメリカだったけれど「Advertising(広告)」の教科書にちゃんと、もっとも成功した広告戦略の事例で出ていたのに...今は教科書も違うのだろうか)
もっとも、'90年代、中頃のアップルが見せていた伝説やら、ビジョンやら、広告戦略には、今日のハーバードの学生も感銘を受けていたようで、途中モデレーターから「短くするように」と言われても、生徒達から「止めないでくれ」の声があがるほど。
ハーバード学生の奥ゆかしさか、Q&Aセッションでは、あまり質問が出なかったけれど、Q&Aが終わると、皆、外村さんのところに集まってきて、出てくる質問が、「あのPowerPointは、どのPowerPoint?」という質問。
外村さんが「あれはKeynoteというアップルのソフト」と答えると、「どうやらKeynoteって言う名前のPowerPointらしい」という訳の分からない会話が漏れ聞こえてきて「そのPowerPointはMacにしかないの?」と言う質問が飛び出してくる。
今やハーバードの学生の間では、PowerPointは製品名ではなくクリネックス同様ソフトの種類の名称にまで昇格しているのかも。
昔、プレゼンテーションソフトと言えば「Aldus Persuasion」がすごくて、海外の学会で「Persuasion」を見た日本の教授やら学生がこぞってMacを(海外で)買って持ち帰り、医科歯科系の世界にMacが広がっていった。
しかし、1997年にそのPersuasion(当時はAdobe Persuasion)が開発中止になってから早8年、今やすっかり、プレゼンテーションソフト=PowerPointなんですね。
パワポといえば、びっくりするのがWindowsユーザーの方々と、アイディアとかのやり取りをすると.pptファイル(PowerPoint)で送られてくることが多い。Windows系の定番ソフトで、実は一番、作図をするのが簡単で身近なソフトはPowerPointということなのだろう。
プレゼンテーションソフトって何気に重要なソフトだと改めて実感した1日でした。
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