YouTubeでタッチパネル携帯の比較を楽しむ
* UPDATE:
* 本文で紹介しているSH906iですが、実際はもう少しサクサク動くみたいですね。
* 「raurublock on Hatena」さんが、原因の推察とともに、新規に動画を撮ってきて
* 披露してくれています: SH906i のもっさり感
* 私も特定の機種を悪く言うつもりはないのですが、YouTubeの動画比較で、
* スペックシートではわからないUIの操作感などがわかるようになったこと(だから、これからは
* 日本のメーカーは、ますますソフト開発に力を入れていかなければならない、
* ということを訴えたかったわけです)。
* YouTubeのケータイ動画は、ぜひ、その機種のベストなコンディションを引き出せる人にも
* どんどん投稿して欲しいですね
仕事に集中できず、Webをみていたら「河田勉の日記」に1ヶ月前に掲載された、こちらの記事に出会った。
河田勉の日記:なるほどYouTubeはこう使うのか
YouTubeのSH906iの動画とiPhoneの動画を比較しているのだが、これを見て私もすっかりハマってしまった。
YouTubeを検索してみると、日本を含め世界中のいろいろな携帯電話の操作感がわかる動画が見つかる。
(本当は、こうやって見つけた動画のブックマークを、iPhoneと共有したいところだけれど、実はiPhoneは、YouTubeのお気に入りは同期できないー>というかYouTubeはログインせずに見る形になる)。
こうして見つけた動画を比較してみると、
ただタッチパネルとモーションセンサーを採用しているからといって、決して使いやすいとは限らないこと。
「写真をフリックする」といった操作にしても、製品によってつくり込みの質の部分がぜんぜん違うことがよくわかる(もしかしたら、アップルが持っている特許にひっかかるのを避けて、こうしているのかもしれない)。
またiPhoneが、ただ動きが滑らかなだけでなく、
パソコン用OSを搭載しているにも関わらず、動作速度が速いこともよくわかる。
他のケータイの動きがぎこちないのは、
フレームレート不足やCPU不足などいろいろな原因がありそうだ。
こちらはNTTドコモのFOMA SH906i:
iPhoneの動きは、ぜひこちらでチェックして欲しい「iPhoneガイドツアー日本語版」
でも、もっと短い動画がいいという人には、こちらの古いCMもお勧め。
こちらは「ふれる、なぞる、振る」の新感覚操作を売りにしたソフトバンクの921SH(FULL FACE 2):
そしてE-MOBILEの隠し球、「E-MONSTER(S11HT)」
一方、こちらはNTTドコモの秘密兵器のPRADA Phone。
iPhoneと比べるとぎこちないところもあるが、
それでもiPhoneに次いで2番目くらいにインターフェースが洗練されている印象がある。
やはり、世界市場でiPhoneを始めとする世界の強豪と戦っているLG電子だけのことはある。
こちらは現在、iPhone 3Gの開発者も引き抜いて開発が進んでいるSony EricssonのXperia:
そして、こちらはやはり米国市場でiPhoneと戦っているSprintの人気機種「SPH-M800」。
控えめで堅実な操作感といった印象だ。
iPhoneを発表したとき、スティーブ・ジョブズは「(ソフトが)他社の5年は先を行っている」と語っていたが、まさにそんな印象だ。
とはいえ、YouTubeやブログを見ない人も大勢いるわけだし、しばらくは「iPhoneと同じタッチパネルケータイ」で買ってくれる人もいるだろう。
ただし、心配なのは、それで買った人が、友人や同僚にiPhoneを見せられたとき、
自分のケータイをつくったメーカーに対してどのような印象を抱くかだ。
日本のケータイ業界の慣習で、メーカーはそれでも春モデル、夏モデルと製品をださなければならないのかもしれないが、これから先のことを真剣に考えるメーカーは、いくつかのプロジェクトは維持しつつも、体力は温存しておいて、「iPhoneを抜く携帯をつくれるまで、タッチパネル携帯は出さない」くらいの覚悟は必要なんじゃないだろうか。
おそらくハードのつくりでは負けていないと思うけれど、やはり日本製ケータイはソフトウェアの技術力とつくりこみで負けてしまっている印象が強いが、そこはお金をつぎ込んで、iPhone開発に関わった優秀なエンジニアのヘッドハントでも、なんでもなりふり構わずにやるべきだろう(実際にアメリカでは、各社が争奪戦を始めているようだ)。
昨年のD5: All Things Digitalでのスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの対談で、ジョブズがiPodが成功したのは、「日本のメーカーはポータブルオーディオ市場をつくっておきながら、デジタルの時代で大事なソフトウェアを甘く見ていた」といったことをいっているが、まさにその通りに思う。
これからの日本は優秀なソフトエンジニアを育てていかなければならない(もちろん、それだけではiPhoneはつくれないが)。
さて、来週はiPhone関係のイベントが多いので、そのいくつかを告知しておこう。
10日:
「iPhone発売前夜祭"iPhone Night"」
iPhone発売前日の10日19時からは、KNN神田さん主催のこのイベント。
前後で別のクローズドなイベントに出なければならないので、
最初の1時間だけになってしまうが、参加させてもらう予定だ。
11日:
この日は、予定がまったく未定だが、1日あちらこちらと動き回ることになるだろう(前日の疲れがたまっていなければ)
12日:
「Apple Store Ginza」
12日の夜はApple Store Ginzaで某BSテレビ番組の公開収録をする予定だ。
まだ告知が始まっていないので、ここではあえて書かないが、Apple Storeのイベントカレンダーをこまめにチェックしてもらえればと思う。
13日:
「DEMOsa」
13日には東京ミッドタウンで、もはや恒例となりつつあるイベント「DEMOsa」でiPhoneのデモを行う。これまで2回が非常におもしろかったので、他の方のデモもしっかり取材したい。
これまでのDEMOsaの模様は、Fumiさんがブログでレポートしてくれている。必見だ!
個人的に第2回DEMOsaのトップ5をあげると徳井さんの「Massh!」と、小池さんの「エモン」、PFUによるiPod touchの新しい活用の提案、lino、そしてなんといってもamagatanaはぜひチェックして欲しい。
http://fumi.vox.com/library/posts/tags/demosa/
14日:
「iPhone上陸!』ケータイ鎖国ニッポンの変化」
14日は久々に企業の方々向けの講演
アークブレイン主催のイベントで講演をする。iPhoneが人々の暮らしに与えたインパクトやアップルの考えるポストiPhone時代のビジネスの可能性を話す予定だ。
15日:
夜行われるtokyo2point0に参加予定(未定。執筆の仕事を進めるために休む可能性大)
16日:
まだ公式な発表がないようなので、詳細は控えるが、
某雑誌の創刊記念イベント。18:20からのパネルに参加予定。
(もしかしたらプレスだけの招待制イベントかも)
19日:
「第一回法政大学MBAセミナー2008」
法政大学にて講演予定。題は「アップル社の歴史と今後の戦略-パソコン、音楽、携帯電話業界を変えた、アップル流ものづくりビジネス-」
その後は、29日に某社のプライベートイベントで基調講演をする予定ですが、
本の執筆に専念する予定です。
そうそう、「そんなことしている暇はないのでは?」という時ほど、関係ないことがはかどるもの。
長年、冬眠状態だった英語版ブログのnobilog1(https://nobi.com/nobilog)のデータをTypePadに移行して、英語版ブログを再始動させました。
題して「nobilog returns」
* 本文で紹介しているSH906iですが、実際はもう少しサクサク動くみたいですね。
* 「raurublock on Hatena」さんが、原因の推察とともに、新規に動画を撮ってきて
* 披露してくれています: SH906i のもっさり感
* 私も特定の機種を悪く言うつもりはないのですが、YouTubeの動画比較で、
* スペックシートではわからないUIの操作感などがわかるようになったこと(だから、これからは
* 日本のメーカーは、ますますソフト開発に力を入れていかなければならない、
* ということを訴えたかったわけです)。
* YouTubeのケータイ動画は、ぜひ、その機種のベストなコンディションを引き出せる人にも
* どんどん投稿して欲しいですね
仕事に集中できず、Webをみていたら「河田勉の日記」に1ヶ月前に掲載された、こちらの記事に出会った。
河田勉の日記:なるほどYouTubeはこう使うのか
YouTubeのSH906iの動画とiPhoneの動画を比較しているのだが、これを見て私もすっかりハマってしまった。
YouTubeを検索してみると、日本を含め世界中のいろいろな携帯電話の操作感がわかる動画が見つかる。
(本当は、こうやって見つけた動画のブックマークを、iPhoneと共有したいところだけれど、実はiPhoneは、YouTubeのお気に入りは同期できないー>というかYouTubeはログインせずに見る形になる)。
こうして見つけた動画を比較してみると、
ただタッチパネルとモーションセンサーを採用しているからといって、決して使いやすいとは限らないこと。
「写真をフリックする」といった操作にしても、製品によってつくり込みの質の部分がぜんぜん違うことがよくわかる(もしかしたら、アップルが持っている特許にひっかかるのを避けて、こうしているのかもしれない)。
またiPhoneが、ただ動きが滑らかなだけでなく、
パソコン用OSを搭載しているにも関わらず、動作速度が速いこともよくわかる。
他のケータイの動きがぎこちないのは、
フレームレート不足やCPU不足などいろいろな原因がありそうだ。
こちらはNTTドコモのFOMA SH906i:
iPhoneの動きは、ぜひこちらでチェックして欲しい「iPhoneガイドツアー日本語版」
でも、もっと短い動画がいいという人には、こちらの古いCMもお勧め。
こちらは「ふれる、なぞる、振る」の新感覚操作を売りにしたソフトバンクの921SH(FULL FACE 2):
そしてE-MOBILEの隠し球、「E-MONSTER(S11HT)」
一方、こちらはNTTドコモの秘密兵器のPRADA Phone。
iPhoneと比べるとぎこちないところもあるが、
それでもiPhoneに次いで2番目くらいにインターフェースが洗練されている印象がある。
やはり、世界市場でiPhoneを始めとする世界の強豪と戦っているLG電子だけのことはある。
こちらは現在、iPhone 3Gの開発者も引き抜いて開発が進んでいるSony EricssonのXperia:
そして、こちらはやはり米国市場でiPhoneと戦っているSprintの人気機種「SPH-M800」。
控えめで堅実な操作感といった印象だ。
iPhoneを発表したとき、スティーブ・ジョブズは「(ソフトが)他社の5年は先を行っている」と語っていたが、まさにそんな印象だ。
とはいえ、YouTubeやブログを見ない人も大勢いるわけだし、しばらくは「iPhoneと同じタッチパネルケータイ」で買ってくれる人もいるだろう。
ただし、心配なのは、それで買った人が、友人や同僚にiPhoneを見せられたとき、
自分のケータイをつくったメーカーに対してどのような印象を抱くかだ。
日本のケータイ業界の慣習で、メーカーはそれでも春モデル、夏モデルと製品をださなければならないのかもしれないが、これから先のことを真剣に考えるメーカーは、いくつかのプロジェクトは維持しつつも、体力は温存しておいて、「iPhoneを抜く携帯をつくれるまで、タッチパネル携帯は出さない」くらいの覚悟は必要なんじゃないだろうか。
おそらくハードのつくりでは負けていないと思うけれど、やはり日本製ケータイはソフトウェアの技術力とつくりこみで負けてしまっている印象が強いが、そこはお金をつぎ込んで、iPhone開発に関わった優秀なエンジニアのヘッドハントでも、なんでもなりふり構わずにやるべきだろう(実際にアメリカでは、各社が争奪戦を始めているようだ)。
昨年のD5: All Things Digitalでのスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの対談で、ジョブズがiPodが成功したのは、「日本のメーカーはポータブルオーディオ市場をつくっておきながら、デジタルの時代で大事なソフトウェアを甘く見ていた」といったことをいっているが、まさにその通りに思う。
これからの日本は優秀なソフトエンジニアを育てていかなければならない(もちろん、それだけではiPhoneはつくれないが)。
さて、来週はiPhone関係のイベントが多いので、そのいくつかを告知しておこう。
10日:
「iPhone発売前夜祭"iPhone Night"」
iPhone発売前日の10日19時からは、KNN神田さん主催のこのイベント。
前後で別のクローズドなイベントに出なければならないので、
最初の1時間だけになってしまうが、参加させてもらう予定だ。
11日:
この日は、予定がまったく未定だが、1日あちらこちらと動き回ることになるだろう(前日の疲れがたまっていなければ)
12日:
「Apple Store Ginza」
12日の夜はApple Store Ginzaで某BSテレビ番組の公開収録をする予定だ。
まだ告知が始まっていないので、ここではあえて書かないが、Apple Storeのイベントカレンダーをこまめにチェックしてもらえればと思う。
13日:
「DEMOsa」
13日には東京ミッドタウンで、もはや恒例となりつつあるイベント「DEMOsa」でiPhoneのデモを行う。これまで2回が非常におもしろかったので、他の方のデモもしっかり取材したい。
これまでのDEMOsaの模様は、Fumiさんがブログでレポートしてくれている。必見だ!
個人的に第2回DEMOsaのトップ5をあげると徳井さんの「Massh!」と、小池さんの「エモン」、PFUによるiPod touchの新しい活用の提案、lino、そしてなんといってもamagatanaはぜひチェックして欲しい。
http://fumi.vox.com/library/posts/tags/demosa/
14日:
「iPhone上陸!』ケータイ鎖国ニッポンの変化」
14日は久々に企業の方々向けの講演
アークブレイン主催のイベントで講演をする。iPhoneが人々の暮らしに与えたインパクトやアップルの考えるポストiPhone時代のビジネスの可能性を話す予定だ。
15日:
夜行われるtokyo2point0に参加予定(未定。執筆の仕事を進めるために休む可能性大)
16日:
まだ公式な発表がないようなので、詳細は控えるが、
某雑誌の創刊記念イベント。18:20からのパネルに参加予定。
(もしかしたらプレスだけの招待制イベントかも)
19日:
「第一回法政大学MBAセミナー2008」
法政大学にて講演予定。題は「アップル社の歴史と今後の戦略-パソコン、音楽、携帯電話業界を変えた、アップル流ものづくりビジネス-」
その後は、29日に某社のプライベートイベントで基調講演をする予定ですが、
本の執筆に専念する予定です。
そうそう、「そんなことしている暇はないのでは?」という時ほど、関係ないことがはかどるもの。
長年、冬眠状態だった英語版ブログのnobilog1(https://nobi.com/nobilog)のデータをTypePadに移行して、英語版ブログを再始動させました。
題して「nobilog returns」
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