Nike+iPod、今わかっていることのまとめ
アップルとナイキのコラボレーション「Nike+iPod Sports Kit」は、ここ数日nobilog2でももっとも注目が高いエントリーとなっています。
そこで、あちらこちらの情報ソースから情報をかき集めて、現時点でわかっていることをまとめてみようと思います。
(photo Coutesy of Apple Computer, Inc.)
- 背景
iPod nanoオーナーはスポーツ指向が強いようで、ユーザーの約半数がワークアウト中にiPod nanoを使っているようです。
その一方でジョギングをするランナーの40%は、「音楽なしでは走れない」と語っているそうです。
そこで生まれたのが「スポーツ × 音楽」=「Nike × Apple」のコラボレーションです。
このコラボレーションはシューズが運動データを発信し、iPod nanoがそれを受け取る、という形で実現します。
ランナーに必要な情報はiPodが発する合成音(男声+女声を選べる)のフィードバックと画面上のフィードバックによって提示されます。
iPodが収集したデータはそのままiTunesに同期/蓄積が可能です。
Nikeでは、さらにランナーの継続的トレーニングをサポートするコミュニティーも用意しています。
2. ギア
この「スポーツ × 音楽」の夢のコラボレーションを享受するには3つのギアが必要です。
1つ目はNike+Shoes
2つ目はiPod nano
そして3つ目は6月後半、米国で29ドルで発売予定の「Nike+iPod Sport Kit」です。
(photo Coutesy of Apple Computer, Inc.)
3.しくみ
「Nike+iPod Sport Kit」の中にはパッケージの左側に描かれている赤い楕円状のものがセンサーです。
これをNike+Shoesのソウルの部分のくぼみに装着します。
つづいてiPod nanoのドック端子にレシーバーを装着します。
これはiPodのドックコネクターからケーブル部分を取り去ったような形状の製品です。
ちょっと心配なのは、このレシーバーを取り付けなければならないことから、
ドック端子を使うアクセサリーの併用は難しいかもしれません。iPod nanoはリストバンドで腕に固定することになりそうです。
センサーがワークアウトデーターを拾うと、それはiPod nanoのレシーバーに無線で送られます。
iPod nanoは受信した情報を解析し、音声や画像でユーザーに情報を提示します。
箱から出してすぐに使えます。
4.ワークアウト
設定を行なうと、iPod nanoに「Nike+iPod」というメニューが追加されます。
このメニューには「Basic」、「Time」、「Distance」、「Calories」、「Settings」、「History」といった項目が並んでいて、
例えばDistanceを選ぶと1、2、5Km(あるいはマイル)やハーフマラソン、フルマラソンといった項目が選べます。
ワークアウトの設定が済むと「真ん中のボタンを押してワークアウトを始めて下さい」というメッセージが表示されます。
これを行なうと、音楽再生が開始し、iPod nanoの画面のトップにメニュー(例:フルマラソン)、
その下にシューズのアイコン、現在の距離、ペース、再生中の曲、そしてワークアウトタイムが表示されます。
ワークアウトを終了すると、日付、時刻、距離、時間、ペース、そして消費カロリーなどが表示され、これが「History」に記録されます。
5.レビュー
iPod nanoが集計したデータはそのままiTunesにも同期されます。ここでユーザーが希望すれば、同じデーターがnikeplus.comというWebサイトにも転送されます。
Nikeplus.comでは、それまでのワークアウトデータをグラフで見れたりできます。
同じNikeplus.comコミュニティー上の他の人とスコアを競い合ったりすることも可能です。
またアップル社はこの製品の発売にあわせてiTunes Music Storeに「Sport Music」というコーナーをオープンします。
(photo Coutesy of Apple Computer, Inc.)
コンテンツは以下の4種類:
Continuous Workout Mixes
距離単位あるいは時間単位のワークアウトにあわせ、コーチング、ティップスなどの音声がノンストップミュージックをバックに流れてきます。
Sport iMixes
ワークアウト用にプロが選んだ特別ミュージックコレクション
Athlete Inspirations
トップアスリートが選択したプレイリスト
Video and Audio Podcasts
スポーツ関係のPodcastチャンネル
スポーツ×iPodという新しいライフスタイルに音楽業界も巻き込もうという意気込みを感じます。
(こうやって次々と新しい世界を斬り開いていくiTunes Music Storeで自分の曲を売ることができないミュージシャンは本当にかわいそうだと思います。)
6.不明なポイント
まず気になるのが日本での発売予定です。
今のところ日本語メニューがあるかなどの情報は確認できていません。
Nike+iPodメニューには「Power Music」という項目があるのですが、これが何かは今のところ(私には)不明です。
私もジョギングしようかとは考えていたのですが、この製品はとてもいいきかっけになりそう。
でも、前のエントリーに「日本の交通事情を考えると、音楽を聴きながら走るのが果たして本当にいいのか」という意見ももらいました。
確かにその通り。実質的に近くの大きな公園を走ることになるのかな?
MacBook発表前に、MacBook正式発表直後にも「何か大きな発表がありそう」と書きましたが、どうやらこれのことだったみたいですね。
この発表のおかげで、当面はiPod nanoは健在のようです。容量が増えることは十分考えられますが。
そろそろiPod shuffleはnanoに吸収されてしまうのかな?
私のワークアウトミュージック(予定): Blue Note Trip 5: Scrambled / Mashed - State of Mind
アップル社が同製品のデモに使っているワークアウトミュージック: Black Eyed Peas - Let's Get It Started
関連リンク:
・アップル社公式サイト