シンプルを突き詰めることの強さ

アップル社が「App Store」を商標登録しようとしていることを受け、マイクロソフト社が「アプリケーションを扱う小売店のサービスを表す総称であり、商標登録できない」意義を申し立てている。

ITmedia: Appleが「app store」の商標申請 Microsoftが異議

Applicationを売るサービスということでApplication Store、ただ、これだと長すぎていいづらいので「App Store」ーー本質に一切、余計なモノを混ぜず、人々が口にしやすくそぎ落としたその名前にアップルの工業デザインに通じる何かを感じた。

余計なものをそぎ落とし、モノの本質に迫った究極にシンプルな形には、
競合他社を「追従者」という立場に追いやってしまう「力」がある。

例えばiPhoneのデザインを例に取ろう。
アップルが、本質をつきつめ、余計なモノをそぎ落としiPhoneをデザインしてしまったことで、
それに追従する現行Android製品の大半は「余計なボタンが付け加わったiPhone 3G/3GS」にしか見えなくなってしまっている。

キーボードを加えた製品でこそ、なんとか独自性を保てているが、他の端末の多くは、そもそも自分たちのカタチを追求する努力すら放棄してしまっているのではないか、と感じさせる製品も多い(それを通り越して、iPhoneと誤解して買ってくれるのを期待しているのだとすれば、ある意味、それは凄い)。
 なお、見た目のカタチだけの点で言えばソニーはさすがで、自分たちのカタチを確立しようとしている印象がある(本体の上に電源アダプターを指す仕様で妥協してしまった点や性能バランスで見ると、個人的に受け入れがたいが)。


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2011年01月13日 | Permalink

ついに、日本でもスタートiTunes Movie Rental、TVにも期待


昨日のiAdの国内展開も気になるニュースだが、あちらはどちらかといえば広告業界とiPhone開発者向けのニュース。
それ以上に多くの人々の生活に影響を与えそうなのが、今朝、発表のあったiTunes Movie Rentalのサービスだろう。

詳細はこちら

iTunes Movie Rentalは、米国では2008年、ちょうどソニーが推すハイビジョンディスク規格のBlu-rayと東芝が推すHD-DVDが1月開催のCESで最後の火花を散らして激戦を繰り広げているときに、MACWORLD EXPOでさらっと発表されたわざわざレンタルショップに返却するために寒い中、車や自転車を出さないでもOKな、ハイビジョン(720p規格だけど)の映画を、極めて効率的に思いたったらすぐにレンタルできる画期的なしくみだ。

当時の記事:「Goodbye, MD」の次は、「Goodbye, 光学式ドライブ」──林信行が読み解くMacworld

ちなみに上の資料は、私が先日の宝塚メディア図書館や、一部の大手メディア企業で行った講演で見せて来たスライドからの抜粋。
アップルは映画の販売とレンタルの本数をわけていないが、2005年にスタートしたiTunes Storeでの映画の販売も含めると、今年の9月までに1億本の映画を米国のiTunes利用者に提供している。

 使ってみるとわかるが、Apple TVやiPhone、iPadから、気になる映画を見つけ出して、
予告編を見て、気に入ったらワンクリックで購入(またはレンタル)できてしまうのは、非常に気楽だ。それに返却しないでも、時間になると勝手に動画が消えてくれ(それによってハードディスクの空きスペースが戻る)という点でもユーザーにとってメリットがある。

 ただ、これは日本で門戸が開かれたiTunes革命の、ほんの2つ目の波に過ぎない。

 もちろん、最初の波は、一部のレーベルのために、ぜんぜん曲数が充実しない音楽販売の開始だ。ちなみにiTunes Movie Rentalに関しても、グループ会社に配慮し過ぎて、コンテンツを提供していない映画会社もあるが、そういう映画会社は、コンシューマーの方でなかったことにしてしまう、くらいの勢いをiTunesにはつくって欲しい。世の中に面白い映画はたくさんある。
 面白いのに、周知活動がうまくいかず失敗に終わった映画もたくさんある。
 ぜひとも、iTunesでは、そうした映画に頑張ってもらって、提供していない会社の存在なんか忘れるくらいに楽しいコンテンツで埋めてもらえれば、と思う。


 さて、そんな楽しみなiTunes Storeだが、今後、、これをさらに飛躍させるのはテレビ番組の提供だろう。
 レンタル映画視聴デバイスとして人気を博すであろうApple TVやiPadの上で、どうせならテレビ番組もみれるようにしたい、というのは自然の流れだ(できれば、アナログ放送停波前には、始まって欲しい)


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2010年11月11日 | Permalink

不況でも成功し続けるアップルの「選択と集中」

Steve Jobs at Oscar

ブロガー、WAYNE SUTTON氏がアカデミー賞会場で撮影


いつもじっくり暖め過ぎて超大エントリーになりがち(=更新滞りがち)なので、今回は最近、気になっているニュースをつなぎ合わせただけのお気楽投稿。

映画を3D時代に突入させ、ものすごい観客動員数を稼いだ「AVATAR」を抑え、「ハートロッカー」が6冠を受賞したアカデミー賞だが、その授賞式に、このブログにも度々、登場するIT業界の名士の姿があったと言う。

ITジャーナリストのRobert X. Cringelyが「アカデミー賞授賞式」で一番の金持ちと評したその人とは、ディズニー社の最大の株主で、米Forbes社が米国の富豪トップ400でも紹介した、スティーブ・ジョブズ、その人だ。

ソース:
Apple 2.0: The richest man at the Oscars


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2010年03月11日 | Permalink