aikuchi:美しく魅せる「日本の美意識」

美しさを極めるには「覚悟」が必要だ。
その「覚悟」に惹かれたか昨晩の「aikuchi」発表会は人で溢れ返っていた。

「aikuchi」は気鋭の映像集団WOWの最新のプロジェクト。

私はWOWを紹介する時、ほぼ毎回「新鋭」、「気鋭」といった修飾語をつけてきたが、それは同社主導でつくったオリジナル映像作品に圧倒的な「鋭さ」を感じていたからだ。

そんな私が代表の高橋裕士氏のご実家が、1700年代から代々続く東北の刀匠だと知ったのは実はつい最近のこと。なるほどWOWの「鋭い美しさ」の源流に「鋭い美しさ」の象徴「刀」とのつながりがあったとは!思わずヒザを叩いてしまった。

元々、クライアント仕事の映像制作に加え、アートインスタレーションやアプリの開発(そして渋谷と仙台にある、あまりにも美しいオフィスのデザイン)と映像以外も色々手掛けてきた同社だが、その最新の作品がアート日本刀の「aikuchi」だ。

日本刀づくりの家で育ち、まさにその対極にあるようなフルデジタルの映像制作をつづけてきたWOWの高橋氏。だが、この数年のさまざまなできごともあり、後世に残る「モノ」をつくりたい意欲が湧いてきた、という。
その高橋さんが、このプロジェクトを通して伝えたかったことは3つ。1つ目は「日本の精神と美意識」、2つ目は「伝統と革新」そして3つ目は「世界に通じるビジュアルデザイン」。

その思いが結実した「aikuchi」は、東北の伝統工芸のクラフトマンシップと3Dスキャナーや3Dプリンターと言った最新テクノロジー、そしてWOWが持つ幅広いクリエイター人脈の融合によって生まれた作品だ。


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2014年03月20日 | Permalink

3.11からの教訓01: 災害時、ツイッターをいかにうまく使うか

(英語版ブログ: nobi.com/en の記事をグーグル翻訳で荒訳して校正、その上で一部、日本の読者用に追記/書き直しというプロセスで日本語化してみました)

あと数日で2014年3月11日です。この日、私たちは東日本大震災から3周年を迎えます。
3年前、日本がどんな絶望の底にあったか覚えているでしょうか。
地震の前、日本ではまもなくGDPで中国に抜かれることが大きな話題でした。
テレビのニュースは、日本の人口もGDPももはや上昇することはないと繰り返していました。
そんな時、 3月11日に地震が起き、我々は絶望の淵へと落とされました。


上のビデオは、私が撮った地震の瞬間です。
この時、私は渋谷パルコ1の上の飲食店にいました。
東京は震源地から375キロ。マンハッタンからボストンを通り越してニューハンプシャーにたどり着く距離、あるいはパリの中心からロンドンの北にあるLCC路線がよく使うスタンステッド空港ほどの距離があります。揺れが東京に届くまでには数分を要したが、それでもあの地震はこれだけの力を持っていました。

いや、実際にはこれはすべての始まりにしか過ぎなかった。この後、かなり長い間、頻繁な余震が続いたのを多くの人が覚えているはずです。




投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2014年03月09日 | Permalink

Pinterestが教えてくれた「世界観をつくる」感触

Pinterestには実に様々な人生レッスンを教えてもらった。

今回はそのレッスンの中から世界観をつくっていく感触について触れてみたい。

 

サービスを使い始めた頃は「死ぬまでに行ってみたい場所」や「(ステキな)建物」など、明確に分かりやすいボードをつくって、それに当てはまる画像をピン留めして楽しんでいた。

インテリア、照明、好きな映画、海といったボードはいずれもこの時代につくったものだ。

 


海の写真ばかりを集めたボード

ただ、このジャンル別のボードには悩ましいところがある。

例えば「建物」のボードに建物写真をなんでも突っ込んでいると、やがてシンプルで美しい高層ビルと素朴な田舎の家とアヴァンギャルドな美術館建築が入り乱れステキさがパンチを失い始める。

 

 

Pinterestを続けるモチベーションを高めておくためにも、私は自分のボードの素敵な温度感を保とうとややストイックに臨むタイプなので、「これは違うな」と思うピンを後から削除したり、「夢の家」、「夢のホテル」など細分化したボードをつくり、数時間かけてそこに「建築」ボードのピンを仕分けして移していたりした(我ながら細かいと思う。Pinterestは、そこまでストイックにしないでも気軽に楽しめるサービスだが、私は最初に厳しく絞り込んでいくことの心地よさを発見してしまったので、ついストイックに使い続けてしまっている)。

 

これで問題解決?と思っていたのも束の間。

すぐに仕分け、分類という方法の限界にたどり着く。

「これはこっちにも分類できるし」とか「これはどこにも入らない」といった問題だ。

結局、「建築」ボード問題は今でも解決しきれておらず、問題を抱えたまま走っている状態だ。

 

このボード見直しのタイミングで、「これはどうにも分類のしようがない」という少しSFチックな写真ばかりを集めていたボードがあって、そこにJamiroquaiの歌の一節を取ってボードのタイトルにしてみた。

「Interplanetary good vibe zone」というボードだ。

この言葉から私が感じるイメージという、極めて漠然とした基準で、たまにぜんぜんSFチックでないものも含めて、次々とピンを放り込み始めたら、これがなんともいい感じになってきた(と自分では思っている)。

このボードの醸成をみて、私は「世界観づくり」というものの感触を得た気がした。


interplanetary good vibe zone


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2013年12月08日 | Permalink

Pinterestが教えてくれたSteve Jobs「1000のNo」の感覚

かれこれ2年近くPinterestにハマっている。

 

知らない人のために簡単に説明すると、Pinterestとはインターネットで見つけた素敵な画像を建物なら「建物」、アート写真なら「写真」といったボード(自分専用のエリア)にピン留めしてコレクションをつくり、その世界観を楽しむサービスだ。

 

例えばこちらは「死ぬまでに行ってみたい素敵な旅行先」の写真を集めたボードだ。


私のPinterestの「死ぬまでに行きたい素敵な場所」ボード

インターネットでせっかくステキな写真を見つけても、大抵は「わー、きれい!」で感動してそのままで終わってしまう。

 

でも、Pinterestなら、自分の心を躍らせるいくつかの分野それぞれについてボードをつくって、そこに素敵な画像や動画をピン留め&コレクションすることが出来る。

 

ITにやや詳しい人だと「そんなことはEvernoteでもできる」とか「私はtumblrを使っている」とか言うかも知れない。たしかに機能で見ると近いことが出来ないわけではない。

 

でも、例えば友達の誕生日に選んだステキなギフトでも、きれいなラッピングであげるのと、そこらに余っていたシワシワのコンビニ袋に入れて渡すのとでは、受け取る側の気持ちの嬉しさが違うと思う。

Pinterestは(少なくとも英語メニュー表示の状態では)ステキなモノをステキなまま(あるいはさらにステキに)コレクションし、人に見せたり、たまに自分でも覗いたりして楽しむ箱として「美しさ」の点でも非常に魅力的に仕上がっている。

見た目だけの問題ではない。Pinterestでは、そうやって収集したステキな画像を、いくつでも自由につくれるボードに分類してコレクションを簡単に仕分けできるのも特徴だ。

さきのようにカテゴリーで分類することも出来れば、人によっては赤いものだけ、青いものだけと色で分けて収集している人、ハートに見えるもの、さらにはこれは後日、別の記事で紹介したいが、もっと抽象的な分類で集めたピンで1つの世界観をつくる、といったこともできる。

 


黒いものばかりを集めたボード


西洋風ながら侘び寂びを感じる写真

これだけでもPinterestを使ってもらう理由としては十分だが、このサービスの魅力はまだまだある。


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2013年12月03日 | Permalink

呼吸困難時に思いついた気持ちを楽にする医療器具のアイディア

先週、風邪でダウンしていた時に書いたブログが書きかけで残っていたので、仕上げて投稿。
デザインのヒントの話しです:

4/16、呼吸困難に陥った。
風邪で鼻が詰まった状態だったが、喉も詰まってしまってかなり苦しい状態に…

息ができない!とパニックすると、それによって呼吸が激しくなり、
ますます苦しくなるという負のスパイラル。

とりあえず落ち着こうと、ヨガのエクササイズの要領でゆっくり息を吸い、ゆっくり吐くことに集中。

少し楽になるがやがて、自分が息をするだけでいっぱいいっぱいだという事実を認識→
「呼吸」というマズローの欲求の階層の一番下で引っかかっている自分に焦りを感じてしまうと、どんどん精神的に追い詰められてくる。

状況が改善する兆しがなく、苦しい状態が続き、ハサミやら包丁が視界に入ると、変な衝動に駆られそうになり、かなり不安だったので、家の人間に電話をかけてもらい深夜救急外来に車で向かった。

それなりに待った後、診療室に呼ばれる。
こちらは一刻でも早く呼吸を楽にして欲しいのに、とりあえずは流行っていたこともあり血液検査などインフルエンザ関連のチェックがつづき、相変わらず息苦しい状態が続く。

その苦しい状態から精神的に救ってくれたのが、心拍計だった。

beep beep beep beep

("beep beep beep beep" By Thirteen Of Clubs/ CC: BY-SA)


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2013年04月29日 | Permalink