James Thomson Interview Part 3
James Thomsonインタビュー、いよいよ最終回です
楽しんでももらえれば幸い
Here is the last in the series of James Thomson interview.
Enjoy!
nobi:では、ちょっと話題がずれますが、奥さんは非常に日本語が上手で、日本のユーザーから送られてきた日本語のメールも読んでいると聞きましたが、そうなんですか?
Thomson:それは完全に正しいとは言えません。Saskiaもそういうでしょう。
Thomson:Saskiaは、しばらく日本語を勉強しています。でも(私が思うに)それは英語圏の人間にはとても難しいことだと思います。
Thomson:我々は(アクセントとかを数えればもうちょっと増えますが)26文字しか使わないことに慣れてしまっているからです
Thomson:もっとも彼女(Saskia)は、あなたのiChatの状態表示を訳すのが非常にうまくなっています(笑)
[訳注:一度、iChatの状態表示に「風邪ひき低空飛行状態」と表示していたら「風邪と低空飛行はわかったが、どういう意味ですか?」と聞かれたことがある]
nobi:知っています。いったいどうやっているんでしょう?
nobi:iChatの状態表示はコピー&ペーストができません
nobi:ということは、文字をちゃんと認識しているということになります(漢字も)
Thomson:その通りです。ちゃんと目で見て文字を認識する非常にいい練習になっています。
nobi:でも、あなたはそんなことできますか?
Thomson:私はできません、でもSaskiaは学んでいるんだと思います
Thomson:日本語で電子メールを受信した時は、まずBebelfishを使って読もうと試みてみます(bebelfish.altavista.com)
Thomson:たいていの電子メールの内容は大変簡単に理解できます。というのも多くが同じ質問を聞いているからです。
Thomson:「シリアル番号をなくしました」というメールです(笑)
nobi:(笑)
nobi:私にもよく起きることです(笑)
nobi:そういうメールってどれくらい頻繁に来るんですか?
Thomson:たぶん1週間に1通くらいでしょう
Thomson:(日本語で来るのは)
nobi:なんと!
Thomson:シリアル番号をなくしたというメールそのものは1日に3〜4通ほど届きます
nobi:で、返事は日本語でするんですか?
Thomson:通常は英語で返事をします。そして日本語ができないことを謝ります。
Thomson:いい返事を書く際にはBebelfishは頼りにならないでしょう(笑)
nobi:(笑)
Thomson:(またメールが来る度にSaskiaを煩わせるのもいやですし)
nobi:(笑)
nobi:あなたは非常に才能があることを知っていますが、奥さんも尊敬します。
Thomson:でも、Bebelfishが助けにならなかったらその時はSaskiaに助けてもらいます
nobi:もし私が英語圏の人間なら日本語を勉強したかわかりません(笑)
Thomson:私は1つ以上の言葉を話す人にはいつも驚かされます、私は英語しか知らないからです。フランス語もちょっとわかりますが、たいしたものではありません。
Thomson:私があう日本人の方は皆英語がうまいので恥ずかしく思います
nobi:(笑)
nobi:そしたら最後にもう1つくだらない質問です
nobi:私の友人があなたをバーチャルな世界の中で見つけたと言っています
Thomson:(笑)
nobi:正確に言うと「Black & White」というゲームでの話です。
nobi:これはいったいどういうことでしょう?
Thomson:私の友人、Dair Grant("Setting Sun"などのソフトの作者です)という人物がBlack & WhiteのMac版開発のメインプログラマーの1人を務めていました。彼とは十年来、大学時代からの友人です。
Thomson:プログラマーはソフトウェアに自分の爪痕を残したいものなのです(笑)
nobi:(笑)
nobi:彼はDragThingの名付け親でもあるんですよね?
Thomson:いやー、今となっては定かではありません(笑) その話はこれまでに何度も繰り返してきました。彼に「例のDragする奴(DragThing)」は仕上がったのかと聞かれて、それをそのまま名前として使ったと言う話なのですが、私は初期の頃からその話を何度も語ってきたので、今では本当のことだったのかすら覚えていません(笑)
nobi:(笑)
Thomson:groups.google.comを検索すると、私のDragThingに関しての初めての記事を読むことができます。
Thomson:これがその投稿です:
Thomson:"差出人:James Thomson 題名:Open Selection With THis FInder event? これはこのスレッドの唯一の記事です 表示:オリジナル形式 ニューズグループ:comp.sys.mac.programmer 日付:1994-07-27 07:18:15(太平洋時間)
(アプリケーションだけに限らず)オブジェクトにアイコンをドロップした状態をシミュレートできるFinder用イベントって何かあるのでしょうか。今、ちょうどドラッグ対応の生活を便利にするドック系(dock thing)のアプリケーションをつくっています。で、ドックにプリンターとか他のものもおけたら便利だと思って... あ、ちなみにこれは7.5の話です。そうそう、HFSFlavorsをFinderにドラッグした場合についてってどこかに書かれていますか?私が期待しているような動作をしないんですよねーーつまりウィンドウが更新されず、変なことが起きるんです。 ヨロシク、James」
nobi:おー
nobi:Googleは何でも見れる偉大な図書館ですね(笑)
Thomson:こういうわけで昔は「dock thing(ドック系)」と呼んでいたようです
nobi:(笑)
Thomson:これは1994年7月のことです
nobi:1年前ですね
nobi:最初のリリースの
Thomson:大学が終わった後の夏に取りかかり始めました
Thomson:私は卒業後、大学のコンピューターサイエンス学科でシステム管理者として数年働きました。
Thomson:そして空いている時間にDragThingを書いたのです
nobi:そして今やそれがMac用シェアウェア史上もっとも有名なソフトの1つになったわけですね(笑)
Thomson:そうですか?
nobi:絶対そうですよ(笑)
nobi:10周年までにこれがどんな風に進化するのか楽しみでなりません。
Thomson:私もです... アップルがPanther用に新しいドックをつくらないでくれればいいのですが(笑)
nobi:まもなくわかるでしょう(笑) きわめてすぐに(笑)
nobi:とりあえず大変ありがとうございました、James
nobi:次のリリースを楽しみにしています
Thomson:ありがとうございます
nobi:(アップデートしたばかりだというのに(笑))
ということでJames Thomson氏でした
彼はシェアウェア開発だけを専業で行っています。DragThingを試してみて気に入った方はぜひシェアウェア登録しましょう!