東京国際女子マラソン報道
BLOGもfotologも更新しなければと思いつつも忙しさに追われて更新できない日々が続いている
しかし、昨晩からさすがに疲れ果ててまったく筆が進まない(キーボードが叩けないの方が正確か)
そこで、ボーっとしながらテレビ朝日で国際女子マラソンを見ていた。
マラソンをテレビでじっくり見るのは実は初めてかも知れない...
結果は既に各方面で報じられているようにエルフィネッシュ・アレムさんの優勝で、日本が応援する高橋尚子さんは2位。マラソンの駆け引きを学ばせてもらえたいい試合だと思った。しかし、個人的にはマラソンというスポーツのおもしろさ以上に鮮烈だったのが日本の報道の仕方。
オリンピック出場がかかっていたり、スポンサーの広告に高橋尚子がでていたということもあるのだろうが、報道の対象は最初から最後まで本当に高橋尚子のみ。
アレムがテープを切った次の瞬間も、ずっと写しているのは高橋尚子だけ
いや、これだけならまだいいが、優勝者インタビューの2つ目だか、3つ目だかの質問は「高橋尚子さんにエールを」ってなんだそれは?
しかも、答えている途中から高橋尚子とそのコーチがインタビューに答え始めたらあっさりとカメラはそっちに切り替わって、すっかり高橋インタビューモード。
今回、解説を務めた(といっても2〜3の質問に答えただけ?)マラソン選手のラドクリフ(解説席にいて今回、走っていたわけではない)に高橋インタビューをさせた後は、それじゃあツーショットでと、各社カメラマンがこの2人を一斉にパチパチ撮っている。
「それじゃあ、今度は3人で」という声が聞こえたので、「まったく失礼だよな。ようやく優勝者との3ショットか」と思ったら、呼ばれた3人目は高橋さんのコーチの方だった。
proximity(視聴者がどれだけ親近感が抱けるか)は、ニュースバリューを決める重要な要素の1つ。これはジャーナリズム入門でも教えられるもっとも重要なことだし、その点ではオリンピックがかかった高橋尚子の様子を逐次報告するのが一番、視聴者の関心のあるところだろうけれど。それにしてももう少し、品位とか誠意とかが求められていいような気がしてしまいました。
これも最近問題になった視聴率競争の結果なのでしょうか?
まあ、でもあれはもともとそういう番組だったのかもしれないですね。いっそ番組名も「高橋尚子、オリンピックへの挑戦」とかもう少しわかりやすいタイトルにして欲しかった。でも、優勝者インタビューは番組とも関係ない人達も聞くわけで、ああいうインタビューを許しちゃう大会に「国際」なんていう文字はつけて欲しくないとちょっと思いました。