Welcome to the future (of wireless)!

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実はこのブログ記事は、成田エクスプレス(NEX)の中で書いている。
写真の方は、携帯で撮影しFlickrに投稿したものを、取り込んでいるだけだが、
記事の文章の方は、NEXの席で、
膝の上においたMacBook Airのキーボードを使ってタイプしている。

NEXがインターネット接続に対応したわけではない。
私がこの電車にインターネットを持ち込んだのだ。

これまで何人もの人が夢見てきた、「いつでも、どこでもインターネット」。
この未来が突然、やってきた。
E-MOBILEの回線とWindows Mobile、そしてdrikinのおかげだ。
彼がこちらの記事で紹介している「WMWifiRouter」を、私のEM-ONEでセットアップしてくれた。

driftdiary12:世界はどんどん変っていく:続EM・ONEでどこでもフリースポット化

それ以来、本当に世界が変わった。
何せ、いつでも、どこでもそれなり高速にインターネットにつながるのだ。
MacBook Airを取り出しても、iPhoneを取り出してもつながる。

ハードや付属アプリケーションは、あまり褒められないEM-ONEだが、
それも関係ない、一度、このWMWifiRouterを起動したら、後は本体をキーロックして、
USB出力付きeneloopリチウムイオンバッテリーとUSB充電ケーブルでつないで、あとは鞄の中に入れっぱなし。家に帰るまで取り出すことはない。

(追記.「ハード」というよりは「OS」といった方がいいのかな。ただし、液晶はそれなりにきれいだけれど、うろこっぽい模様で出てくるし、入ったのか入っていないのかわからない電源スイッチやあまり使うことのない2方向スライドなど、やっぱりハードもいまひとつなところが多いよなぁ。)

これでMacでも、Windowsでも、iPhoneでも、iPod touchでも、自分の半径数m以内にいるものすべてがインターネットにつながる。

なんという時代だろう!


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月09日 | Permalink

近況報告:08/03/08

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明日から1週間アメリカに行く。
その直前、2度、何度か〆切を延ばしてもらって、
もうこれ以上はというギリギリのところで今朝、次の本の原稿を仕上げた。
今度の本は久々の共著で、共著者は1ヶ月近く前に原稿を仕上げている。
編集者の方、共著者の方、ご迷惑をおかけしました。

ブログに書きたいことは、日々、たくさんあるが、こうした状況でなかなか更新できずにいた。
とりあえず出発前に近況の報告をいくつか。

まずは今晩の話から:

  1. STYLEBOOK/BS Asahi
    今日、3月8日の23:30からテレビのBS放送、BS Asahiの番組「STYLEBOOK」に出演予定だ。
    GoodsPressやEsquireの編集者をしてきた渋谷康人さんが監修している番組。制作はイースト。
    イーストは以前は青山の骨董通りにあったのだけれど、いつの間にか外苑前にものすごくかっこいいオフィスを構えていてビックリした。勢いのある会社は凄い!
  2. nobi-taro cast
    米アップル社のWebページにもスクリーンショットが掲載されたPodcast番組の「nobi-taro cast」
    遅れていた3月分のnobi-taro castも、無事収録が終了。今回は奥沢にある中国茶のお店、「迎茶」で、めちゃくちゃ怪しまれながら収録(ちなみに前回は青山の「AtoZ cafe」だが、実はこの「AtoZ cafe」が、後述のPenの編集者とちょっとしたつながりがあったりして驚いた)。次回の収録は桜の名所の近くにある黒豆茶のおいしいあのギャラリーだろうか?nobi-taro castは昨日から配信が始まっている。
  3. Apple Tips
    Podcastといえばもう1つ。大塚商会のPodcast番組、「Apple Tips」にも来週から何回かにわたって登場する。佐藤豊彦さんとは何度かワインの会などでお会いしていたが、もしかしたら酔っていない佐藤さんと話をするのは今回が初めてかも?
  4. Pen
    今月中頃発売の雑誌「Pen」でも記事を書かせてもらった。
    最近、「茶の湯」とか「和紙」とか、「ロンドン」とか「モロッコ」と、気になるところをピンポイントでついてくる同誌で書かさせてもらえたのはなんとも栄誉なこと。
  5. アカデミーヒルズノート
    六本木ライブラリーの公式ブログであるアカデミーヒルズノートに近々、登場予定だ。
    先日、同ライブラリーのディレクター、小林麻美さんのインタビューを受けたが、あのライブラリーの裏に秘められた深い考えや構想、そして夢を伺っているうちにこちらの方が興奮してきた。


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月08日 | Permalink

「アップルの法則」、本日発売

ブログを更新している時間が、ぜんぜんつくれませんが、ちょっとだけ宣伝。

実は今日、3月4日(火)、初の新書本となる
アップルの法則〜驚きのアイデアと戦略の秘密」が青春出版社から発売となります。
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このブログ常連でアップルをよく知っている人が読んでも、あまり真新しい情報はないかもしれません。

ただ、そうでない方々にiMac、iPod、iPhoneとヒット製品を出し続けるアップル社がどのような会社で、どのように発想し、どのように製品をつくっているのかのヒントを与えられればと思って書きました。
767円と、私が出した本の中ではもっとも手頃なので、アップルという会社について知って欲しい友人に贈る本として最適かも?



投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年03月03日 | Permalink

直感力こそ大事

Japanese Garden@Ohori Park
月曜日、九州大学で行った学生向けセミナーで、外村仁さんが非常に重要なことを言っていた。

「直感力を大事にしろ」

こういうことを言うと「当てずっぽうということですか?」とか「そんないいかげんな!」という人がいるという。だが、実際、最後にモノを言うのは、この直感力ではないだろか。

私の知る人で、この直感力が鋭い人と言えば外村さんもそうだが、
元アップルの前刀さんもスゴい。
例えば彼が昔いた某メーカーの新製品なんかについて意見を求めると、すぐに「あ、あれはいいね」とか「いや、あれはダメでしょう」といった答えが返ってくる。

 返答があまりに早いので、適当に答えているのかな?と思うと、「〜〜の部分のつくりがしっかりしている」とか「あれはきっと製品イメージをよくしようとして、初期のロットはかなり部品もいいものを使っているんだろう」といったことをスラスラと答える。そして、それを聞いているそのメーカーの人が「その通り」となる。
メーカー品だけに限らず、ちょっと野生の勘のようなものを感じることがある。

それに例のあの人、スティーブ・ジョブズが、まさにこの直感の人である。
 Mac OSチームに古くからいるエンジニアの友人も「言われて悔しいこともあるけれど、確かに彼の直感の通りにすると、なるほどそれが正しい、と思わされることが多い」と語っていた。
 最近の著書でも書いた開発中の部屋にズカズカズカっとジョブズが入ってきて「このボタンをもう少し大きくして真ん中に置いた方がいい」と言われた人物だ。


以前、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)がApple Store Ginzaで「知デリ」というイベントを開催した。
某雑誌でレポートする予定が、新製品のニュースで流れてしまった。
ただし、このセミナーの内容は、非常におもしろく今でも深く記憶に残っている。
特に京都大学大学院理学研究科教授でゴリラの研究をしている山極寿一さんのお話は、ぜひまたお聞きしたい。

セッションが終わった後、どういうコンテクストだか忘れたが、ゴリラにとって「善悪」、「好き嫌い」それから何かもう1つの中では、どれが一番反応が早いかと聞かれた。答えは「好き嫌い」だという。何故なら「好き嫌い」は直感であって、頭で理由を考えたりする必要もないからだ。
直感というのは、DNAに組み込まれた記憶だったり、過去の積み重ねられたリアルの経験から生み出されてくるのではないだろうかと思っている。

 ある程度、世の中の摂理や法則も、ある程度、リアルの経験を重ねていくと、脳だか体だかの細胞に、それに対する反応のプログラムが組み込まれていき、そこから直感力が生まれてくるんじゃないか。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年02月24日 | Permalink

アート作品になった私

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ものすごく遅い告知で恐縮だけれど、1月26日から2月26日まで、初台の「WAKO WORKS OF ART」で開催されている展覧会に、小さい頃の私が登場している。

同ギャラリーの15周年を祝って開催している展覧会の第3弾
「WAKO WORKS OF ART: 15 Years / Part III」だ。

Room 1では、
写真家、Wolfgang Tillmansの「paper drop」というのシリーズやChristopher Williams氏の写真、「Velosolex 2200 Nr. 2 」、Henk Vischの不思議な形のスカルプチャー作品、「Names (Nour), 2007」が展示されている。

Tillmansといえば、3年ほど前に、すぐ近くのオペラシティーアートギャラリーでも個展が開かれた写真家で、光の陰影が美しい作品。

Christopher Williams氏の写真は、電動機付き自転車、VéloSoleXが持つメカとしての美しさをドラマチックに描き出していた。

 Henk Vischのスカルプチャーは、なんだか心に焼き付けられてしまう。あの形を見て、なんだか宮崎駿的なものを感じてしまうのは私だけだろうか?Namesという名前ののっぺらぼうのような白い物体を見て「千と千尋の神隠し」の顔無しを思い出してしまった。
 そういえば、なんだか、すぐ近くのICCに展示されている岩井俊雄のマシュマロスコープにも似ている。

私が登場している作品はRoom 2にある。

投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2008年02月23日 | Permalink