3.11は「ライフの日」、1446は「我に返る時間」に

雄勝市のガードレール

東日本大震災から5年目の3月11日を迎えた。
地震、津波だけに留まらず、様々な形で多くの尊い命を奪っていった忌むべき災害だが、ただ悲嘆にくれるのではなく、少しでもいい未来につながる視点で見直してみると、この災害をきっかけに生まれた素晴らしい絆や試みもたくさん誕生しているし、何よりもあの災害をきっかけに人生観が変わり、働き方を変えた/生き方を変えた、という人も少なからずいる。

今では、すっかり会社の通常業務に戻って、満員電車での通勤も意味がないと思われる会社の慣習も仕方がないと飲み込んで我慢している人たちもいる人たちの中にも、震災の直後は、ルールのたががはずれて、現場で自己責任で色々な判断を下せた人たちも多かったのではないか。
そういう人たちは、まさに東日本大震災によって揺り起こされ「ライフ(生)」を得たと思っている。
黒澤明監督の名作映画「生きる」で死の宣告を受けた公務員が、残された人生の過ごし方に目覚めて「ハッピバースデイ」の歌を背景に階段を駆け下りるあのシーンと同じ意味での「ライフ(生)」だ。

多くの尊い命から奪われた「生」と、多くの人の中で目覚めた「生」。
私はこの2つの掛け合わせから3月11日は「生(英語のライフの方がしっくりくる!?)」を感謝する日だと思っている。
そして、この日を思い出して、もっと大勢の日本人んが通常業務という思考停止の檻から飛び出して、「自分を生きる」ことをしてくれれば、そこから日本はもっと良くなるんじゃないかと信じている。

そんな「ライフ」の日も、今年で5回目。

次にこの日が大々的に取り上げられるのは、もしかしたら今からさらに5年後の「2021年」までないかも知れない。
このことが、昨年来、私に物凄い焦りをもたらしていた。

そういえば2012年の春も、同じ焦りを感じていた。
「東日本大震災の1周年を過ぎたら、人々はあの震災を忘れてしまうかもしれない!」
そんな時にグーグル社に声をかけてもらって、厳しいスケジュールの中、なんとか山路達也さんと被災地を取材して記事にまとめたのが #kiroku311 と呼んでいた、こちらの連載:
「東日本大震災と情報、インターネット、Google」
http://www.google.org/crisisresponse/kiroku311/


だが、今回はあれからさらに4年が経っている。焦りはそれ以上に強かった。

そんな中、Twitterで毎日14:46に、東日本大震災からの経過日数をツイートしているアカウント:
@2011_0311_1446

を見て、思いついた。

そうか1年に1度しかやってこない3月11日だけ話題にするのではなく、毎日14:46を東日本大震災に思いを馳せ、自分を取り戻す(ライフを得る)時間にできたら、その方がよほどいい。

こうして東日本大震災5周年の2日前の深夜に急遽立ち上げたのが、こちらのサイトだ:
think.1446.jp




昔から15時はオヤツの時間と決まっているが、その少し前、ランチが終わって一仕事して、少し眠くなってきた14:45頃から休憩時間を作って、そこでこのサイトで東日本大震災に関する記事や情報を見たり、あるいはそれ以外の好きなことをやって15時までオヤツでも食べつつ自分自身の「ライフ」を取り戻した方が、仕事で根を詰めて煮詰まるよりもいいんじゃないかと思い、これからちょっとずつそんなスタイルを広めていきたいと思っている。

2016年3月11日14:16


投稿者名 Nobuyuki Hayashi 林信行 投稿日時 2016年03月11日 | Permalink